憧れのラミーカミキリ
去年の夏に家族で少し遠出をして、市営の森林公園へ行った。その日はとても暑くて汗をかきながら公園内を散歩していたのだが、ふと夫が明るい声で「この虫見てよ」と木の上を指さした。
青と黒と白のきれいな色合いの虫を見て、ラミーカミキリなのだと教えてくれた。私は虫の見た目のことはすっかり忘れてしまったが、夫が嬉しそうだったのだけはぼんやり覚えていた。
コロナの影響で子供の幼稚園が休園になっていたのだが、徐々に解除されることになり、バスなしの送り迎えで幼稚園が再開した。
私はコロナのおかげでやたらと家でお菓子を作っては食べていたので、とてもふとましい見た目になり、より一層強そうになったので子供を自転車で送っていくことにした。その道すがら、なんとなく目を引くカミキリムシがいたので写真に撮って夫に見せてあげることにした。
こ、これは…!
夫はこの写真を見て、「ラミーカミキリ!」と嬉しそうにしていた。その時ああ前にもなんか話していたなと思い出して、どうしてそんなにこの虫好きなの?と聞いた。
小さいころ虫少年だった夫は図鑑でラミーカミキリを見て、捕まえてみたいとずっと思っていたらしい。でも当時見つけることができなくて、ずっと見てみたいと思っていたんだそうだ。
「俺にとってこの虫は憧れの虫の一つなんだよ」
と夫は言った。
虫に少し詳しい人なら知っているかもしれないが、実はこのラミーカミキリは外来種で、近年色々なところで目撃されるようになっている。もともとは温かいところにいるこのカミキリ、夫が子供のころは、住んでいた所にもしかしたらまだ定着していなかったのかもしれない。
それが分布域を拡げた結果今回の出会いとなったのだとしたら、嬉しくも少し望まれない出会いのようで、ちょっと寂しいなあ、なんて思ったり。
ラミーカミキリ パンダみたいと言う人もいる
カラムシやムクゲを食べるのですが、私はムクゲの木で良く見ます。大きさは意外と小さくて2~3センチくらいかなあ。割とちょこまかと動き回っています。
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