愛してるとは言わないが
心の奥底に沈んでいる感情は
伝えておいた方がよさそうだ
雨が降っていると
君の隣で傘をさしていたことを思い出す
少し手を伸ばしたら
男らしく肩を抱くこともできたけど
君は言った
雨の後は虹が出るから好きなのと
僕はそうか、だから君は雨の日は楽しそうなんだと
君のお気に入りの雨靴を見ていた
もうすぐ夜が明ける
小さく何かの電子音がして
そこらじゅうにある電波みたいなもんに
人は侵食されてるのかななんて思った
僕は脂ぎった髪を洗って
気だるい体にシャツをつけて
近所の美味しいパン屋の食パンを焼き目玉焼きを焼き
果物を切ってヨーグルトを入れた
そしてコーヒー豆を削ってゆっくりとお湯を注ぎ
豆が膨らんでぶくぶく泡立っていく様子を見ていた
こんなふうに朝を過ごせること
隣に君がいないこと
忘れようとしてまたすぐ思い出してしまうこと
僕は大切なものが今やっと分かった
1円でもありがたいお気持ち_( ´ ω `_)