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中小企業の人材活用事例集 5 - 株式会社ウチダ製作所さま

中小企業庁が出している事例集 (正式名:中小企業・小規模事業者の人材活用事例集)に掲載されている全50社レビュー

5本目は、愛知県の株式会社ウチダ製作所さまです。トップ画像はHPからお借りしました

全てはインターネットでの情報に基づく、著者の分析、見解であり、株式会社ウチダ製作所様へのインタビューに基づく内容ではありません。私の誤解もあるかもしれませんので、ご理解ご了承ください。

いつも長文すみません。自分の整理目的もあり、お許しください。



要約

筆者によるまとめ

ウチダ製作所の勝ち筋は、設備と人材への投資。単独で投資するのは困難であるため、多地域・他業種をネットワーク化する "つながる工場(Connected Indistries)"  × DXにより、設備投資を分散し、人材投資は集中する体制を構築した

それにより、大手メーカーとの競合優位を実現し、かつ個社の経営安定化にも寄与した

これは、物づくりを行う中小企業の戦略として、ネットワーク化×DXが有効であると示せた素晴らしい事例の1つである



何をした?

1.中小企業のDXによるネットワーク化

複数の金属メーカーで連携して共同で仕事を受注する体制を構築しました。これは結構、普遍性のある戦略と思います

昔は個人でもうまくやれていたが、 大手企業や海外企業に勝てずに衰退傾向

こんな業界たくさんありそうです

例えば、農林水産業はそんな感じなのでは?

ドラマで有名になったファーストペンギンも、漁師のおっちゃんを束ねて組合的なものをつくって、消費者へ直販するビジネスモデル だったような

前回のヴァレイさんと似てますね


2.分散と集中

私は金型ビジネスを全く知らない素人ですが、こんな風に思いました


金型作成といういくつものステップがある中で、中小企業が全ての過程で得意分野を発揮して、規模の大きい企業と競争するのは得策ではありません

設計(自社)→ 製造(分散)→ 品質管理・出荷(自社) 


これがベストだと、森社長が講演でおっしゃっています

自社で手広くできない部分はそれを得意とする会社が行い、自社は得意分野を活かし、かつ付加価値の高い設計に注力できる仕組みをつくりあげました


仕事量の波があり経営が安定せずに、設備にも人材にも投資できないジレンマに金型製作の中小企業は陥っています


これを解決したのが、FuBという仕組み。各社は、共同体として設備を他社と共有することで、一番の強みに注力(投資)でき、個社では難しい人材にも投資でき、正の好循環ができあがります


一人勝ちを目指すのではなく、業界や地域の経済が抱える種々の問題を、ネットワーク化(FuBと名付けた共同組合)で解決するという社会的意義、想いがあるのも、他の事例とも共通しており、ビジネスの成功に大事な要素なんだなと思いました


ビジネスって社会課題の解決なんですね


3.まとめ


中小企業は、Connected Industries with DX 、勝手に名付けてCDX戦略(笑)で自社の強みを強化しつつ、スケールメリットも享受しましょう。

CDX戦略は、けっこうハマりそうです。実際に、印刷のラクスル、板金のCADDi、縫製のヴァレイ、水産業のファーストペンギン。共同やDXの程度は違いますが、似てるところが多いと思います

でもこれらの事例は、単に擬似的な大企業になってるわけでもないと想います。それぞれの独自性を最大限に活かすと、エッジの効いた製品を、適切な価格で、お届けできるような仕組みを構築できる


なんでもかんでも、集団になればいいってわけではないですが、共通点をあげるとすると

  • 物づくり

  • 製品を輸送できる

  • 顧客に最終製品が届くまでいくつかの段階を踏む

  • 個社では稼働時間のバラツキがでかい


そんな場合に、

  • 企画と生産管理、品質保証は本社で行う

  • 生産は共有して、分散型で行う


この仕組みをDXで効率化し、利益を生み出せる体制をつくりあげる

  • IoTで、機器にセンサーを取り付け、稼働状況を見える化し分析

  • 作った製品はDB化して、きちんと受注業者の能力も評価し、DB化


CDXで成功する次の業界はどこだ?


どうなった?

なんとエンジニア職の給与を上げることができたようです。それにより従業員のリテンションにつながり、やりがいの向上につなげられてます

人材や組織そのものの情報はあまり見つかりませんでしたが、ウチダ製作所さまは中小企業のDX成功事例として、学ぶことが多い好事例だと想います


参考資料


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