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絶対他力の存在を知る

私が伝えたい認知科学に裏付けされたコーチング理論は「仏教に通じる」との思いがあり、1年以上に渡りご縁のある高名な宗教家との対談を続けています。

東洋に古くから伝わるこの世の煩悩を捨て去る仏教の教えと、西洋で発展した個人や組織のパフォーマンスや現世利益を追求する科学的なコーチングに関わりを見つける取り組みです。

全く異なるもので、根本的な矛盾が想像される方が殆どかと思います。そもそも必要性を感じる人も多くありません。

ただ、極めて高い抽象度と高い視座を持つと、「人間のよりよい生き方を追求する」との目的や、手段や過程となる思想には多くの通じる点があると私は認識しています。

そして、広い高い視点を持ち、長い歴史の中で無くなることなく、数多くの賢者により伝え広められた仏教には、より多くの深い学びがあるのは間違いありません。仏教の教えを学ぶ事でコーチング理論を補強できれば、更に多くの人に役立つ活動に繋がるとの思いが背景です。

仏教と科学とコーチング理論

2600年以上伝わる仏教哲学に科学が追いつき、仏教の教えに科学的根拠が見つけられる事例が数多くあります。そして科学的根拠を持つ思想は、個人や組織のパフォーマンスや現世利益を追求するコーチングにも活用できます。

仏教の瞑想から広まっている「マインドフルネス」は良い例です。煩悩を滅して苦からの解脱の修行として築かれた瞑想は、現代では脳のパフォーマンスを向上させるとの脳科学的な研究も進み、科学的根拠があり効果的で実践的な現生利益を追求する生産性向上ツールとして世界中に広がっています。

振り返ると、「マインドフルネス」は日本ではより身近なもので、私自身も幼少時に習っていた剣道の練習の前後に「黙想」の時間がありました。静かに自分に意識を向ける時間が、より効果的な練習の成果に繋がるとの目的があったと今は理解しています。

そして、「黙想」は無意識に行っている呼吸や内省言語(セルフ・トーク)に意識的に介入する方法としても効果があるので、私のコーチング・プログラムでも取り込んでいます。

仏教哲学には、科学が近代になって確からしさを裏付けた事、コーチング理論を補強する考えが、「マインドフルネス」以外にも沢山あります。奥深い内容なので、詳しくは別の機会に譲りますが、私が気づく点を列記します。

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指を見るな、指の挿す先にある月の素晴らしさを見よ

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ブルースリーの映画の有名なシーンで、Don’t think, feel!! の後に続く弟子への言葉ですが、オリジナルはお釈迦様の言葉として知られています。

仏教も科学も月を挿す多くの指の一つです。そして、私が伝えたいコーチングもその多くの指の中の一つだと確信しています。

そもそも、お坊さんが日本ではコーチのような役割を果たしてきたのではと思います。そんな気づきもあったので、さらに仏教の学びを深め、得度する未来を決めました。

本質的にお坊さんもコーチも、絶対他力を知る事を支える存在であり、関わる人が抽象度を上げる機会を提供する存在だと考えています。

西本願寺の近くで生まれ育ち、西本願寺中央幼稚園、京都女子大学附属小学校と仏教に触れる機会の多かった幼少期や、幼馴染の京都のご門主とのご縁に感謝しています。

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