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下戸が手に取ったのはラムのお話でした。

40過ぎて、仕事を日々こなしながらも手にする本には、どうやらお好みが出てきた。

この頃は、女性の書く文章がいいみたい。その中でも「原田マハ」さんはタイプらしい。彼女の本で最初に手に取ったは「ロマンシェ」。購入してから1年ほど経ってから読み始めた記憶がある。読み始めたら止まらず、なぜこんなに寝かせてしまったのだろうかと、自分を責めそうになった。

本屋で平積みされていて、人気作家さんとして名前を聞いたことがある。表紙にフランスに関係してそうなイラスト。そんなシンプルな理由で手に取ったんだと思う。1年後読み始めた時は、途中でこれ誰の本だっけ?と表紙を見返したほどだった。

1冊目ですっかりファンになり、彼女の本はどんどん購入しようと決めている。余談だが、漫画はkindle。ビジネス本、エッセイは内容によって。小説は文庫で。大好きな作家の本は単行本でもOKと決めているのだ。物質的にも自分の陣地に入ってくることを許している「原田マハ」さん推しなのだ。

つい最近読んだのは「風のマジム」。本の帯に惹かれたから。        「派遣社員から女社長に。」彼女の本でも美術作品や画家などをテーマにした本を選んでいたが、最近会社を立ち上げた私はその帯を見て、自然と手が伸びてしまったんだろう。

彼女の文章は、自然と前へ前へ読み進みやすく、頑張って読まなくて済む。   「風のマジム」も例外ではなかった。主人公のマジムの今、これからを覗き見したくなる文章なのだ。過去のことが出てくることなく、先へ先へ進むのが今の自分に心地よい。

自分が築けなかった祖母との関係。東京に生まれ育った私がないものねだりで憧れる戻れる田舎。それを支える周りの人。出会う瞬間を掴む彼女の運と行動。が気持ちいいのだ。感情移入ができるとかではなく、天井から彼女の行動を覗き見して、応援している感じ。守護霊?なんだろ、そんな気分。

「ラム」との出会い。「土地」との出会い。「人」との出会い。

清々しく気持ちが良い小説。私に取って「出会い」が大事で、「出会い」をモノにすることが、ポイントになったなと振り返ることがあるからか、彼女の守護霊として小さなガッツポーズをするシーンが多かったのだ。読んでて楽しかった。

沖縄だからといって、海を感じる小説ではなく、どちらかというと「日差し」と「沖縄の緑」「空」のイメージを残す小説を読み終えた私は、この話にはモデルがいると知り、すぐにその「コルコル(ラム)」をポチった。お酒は飲めないので、ラムケーキも付いたセットを。酒が強い夫に飲んでもらいながら、香りとちょっとの味見をしながら、南大東島の風を感じたいと思っている。

仕事へのモチベーションにムラがある自分。背中を押すために観る映画がある。「マイ・インターン」と「プラダを着た悪魔」である。この本も、ちょくちょく読み直す「モチベーション回復ライブラリー」に仲間入りしそう。


今日はここまで。



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