ある研究の話

朝、重い腰を起こしながら、目が覚める、

その研究者は今日も研究をしている。

実際には、研究をしているというよりかは少し違う、

彼はどうやら閃きを待っているらしい、

なんでも直感で役に立つ考えが浮かび上がってくるらしい。

研究者自身はそのおかげで夜、眠れなくなることも

あるそうな

彼曰く証明もしていないのに正しい発想が出るのは

式を作らずに 脳内の物質がその動作を行っているからじゃないの?

らしい、

「うーん…. 証明の過程は説明できないけどね..w  」

説明が難しいけど、僕らが文法を考えずに日本語を喋れるのと同じだよ、

きっと、、    ….

僕らも会話する時にわざわざ今喋った文法について説明できる?..

と、その研究者は言った




さて、もうすぐお昼だろうか、

ここは研究室

何やら職員たちはお腹が空くのを我慢して

ある機械を見つめている。

どうやらこの機械の中に、今はもう亡き

「誰もが知っている」有名な科学者の脳が入っているらしい、

何やらその科学者は、自分で考えるのがめんどくさくなったらしく

自身の脳を渡して、勝手に使ってもらおう。

そうすれば自分で考えずに、

脳を動かさずに、楽だから

という理由だったらしい。





さて、本当に脳を自分の意志で動かさず、

機械によって考えさせることができる場合、

それは、本当に 自分で考えなくても済むのだろうか。

仮に、閃き”が決まった脳内物質の動きで生み出される物なら、

その通りの動きを機械が行った場合、脳の全ての物質が同じ動き、

同じ量なら自ら考えるのと何ら変わりがないのでは?

腕を上げるとその分疲れる、

腕を誰かに握ってもらい、上へ上げてもらうと

疲れない、

横になり、頭を上へ上げると疲れる、

枕を使えば疲れない。

ただし、腕を握ってもらうのではなく、

腕の中の物質、細胞、全てを誰かに動かしてもらうと疲れるのだろうか?、

これと同じく、脳を誰かに動かしてもらうと疲れるのだろうか?

これは、ただ一人、本人にしか分からないのである。

かくいう私も、

誰かに脳を渡したのかもしれない。

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