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【インタラクション2024に参加】SkinRing: 装着方向に依らない指側面でのジェスチャ入力可能なリング型デバイス

はじめに

こんにちは、杉浦裕太研究室B4の花山です。
3/6から3日間、学術総合センター内一橋記念講堂で開催された第28回 一般社団法人情報処理学会シンポジウムINTERACTION2024に参加し、「SkinRing: 装着方向に依らない指側面でのジェスチャ入力可能なリング型デバイス」というタイトルでデモ発表しましたので、報告させていただきます。

研究の概要

リング型デバイスは、インタラクティブな機能を実現するために広く研究されてきました。その小ささと社会的受容性から、リング型デバイスは入力デバイスとしても注目されています。しかし、これまで入力デバイスとして開発されてきたものは、ユーザが正確な入力座標を維持するために指にリング型デバイスを正しい向きで装着する必要がありました。これでは、リングがずれてしまっているときに手元が見えない状態での操作が困難になってしまいます。
そこで本研究では、装着方向に依らずに指側面でのジェスチャ入力を可能にするリング型デバ イス、SkinRing を提案します。SkinRingは、8個の反射型光センサが、赤外線を指に照射する向きにリングに取り付けられたものです。人差し指に装着し、親指が人差し指に触れたときの皮膚変形情報を取得することでジェスチャ識別を行います。反射型光センサはリングの周りに等間隔に取り付けられているため、キャリブレーションを行うことによってリングの回転方向に依存しない入力が可能です。そのため、本デバイスではリングがずれても常に同じ平面上で操作することができ、直観的なアイズフリー入力が可能となっています。さらに、人差し指の皮膚を親指でなぞるようにジェスチャするため、アイズフリー入力に必要な触覚フィードバックを与えることができます。

デバイスと赤外線照射方向

本研究では、親指が人差し指に触れたときの皮膚変形情報の時系列データから特徴量抽出後、ランダムフォレストを用いてジェスチャを識別します。9種類のジェスチャの識別精度を測定するためにユーザスタディ(N=10)を実施したところ、8つの異なる回転方向でキャリブレーションを用いてジェスチャを行った際の平均識別精度は87.8%でした。

当日のフィードバック

沢山の審査委員の方々への発表もあり、非常に緊張しましたが、無事デモ機が壊れることなくデモ発表を終えられて安心しました。多くの方にポジティブな感想をいただき、非常に嬉しかったです。その一方で、やはり貢献の部分が弱いという意見もいただき、自動キャリブレーション機能の追加など、今後の発展のための面白いアイディアを得ることができたため、とても良い機会になったと思います。

発表の様子

感想

今回、初めてデモ発表を行ったため、ポスター発表とはまた一味違った難しさを経験することができたと思います。自分の作ったデバイスと実際に動いている様子を多くの方々に見てもらい、意見をいただくという機会は貴重だと思いますので、今回得た知見は参考にしていきたいと思います。
何はともあれ、デバイスが壊れなくて良かったというのが一番の感想ですね。そして、ありがたいことに、一般投票でのインタラクティブ発表賞に選んでいただきまして、とても光栄な経験をさせてもらいました!
今一度共著者の方々に感謝しつつ、さらなる研究の発展を目指して精進してまいりたいと思います。

発表賞受賞の様子
共著者の方々とのショット

発表ポスター


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