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【センシングフォーラム2023に参加】磁石内蔵イヤリングによる磁力変化を利用したジェスチャ識別

はじめに

杉浦裕太研究室B4の古内丈久です。8/30, 9/1に高知工科大学で開催された 第40回センシングフォーラム 計測部門大会に参加し、「磁石内蔵イヤリングによる磁力変化を利用したジェスチャ識別」というタイトルでポスター発表しましたので、参加報告させていただきます。

研究の概要

近年、スマートウォッチやイヤホンなどのウェアラブルデバイスが日常生活で使用され、生活を豊かにしています。ウェアラブルデバイスが生活に浸透するにつれ、装着して違和感のないウェアラブルデバイスの需要が高まります。人前で装着することを躊躇するような見た目のデバイスは、どれだけ便利であっても社会的に普及することはないと考えられるからです。

そこで本研究では、装着の見た目や入力動作が目立たないインタフェースとして、イヤリングを入力インタフェース化する手法を提案しています。装飾品の一つであるイヤリングをインタフェース化することで、社会的に受容度の高いデバイスの実現が可能です。アクセサリとして着用するイヤリングを情報入力の手段としても使えたら便利ではないでしょうか。

本研究では磁石と磁力変化を利用してイヤリングをインタフェース化しました。揺れるイヤリングの中に磁石を内蔵すると、イヤリング(磁石)の揺れに応じてイヤリング周辺の磁束密度が変化します。イヤリング周辺の磁束密度を計測することで、機械学習によってイヤリングの動きを予測します。入力ジェスチャとして、本研究では5種類のジェスチャを用いました。

当日のフィードバック

ポスター発表という形式だったので、多くの方からご意見をいただきました。
まず、本研究の意義や目的に関して、多くの共感を得られました。本研究は、装着の見た目や入力動作に違和感の無いデバイスを目指しています。たとえば、ドレスと共に着用するのに違和感のないデバイスは少ないのではないでしょうか。
一方で、今後の課題として実用性についてのご指摘も頂きました。歩行時のイヤリングの揺れによる誤認識や、そもそもイヤリングを普段着けない人は使用したいと思わないというご意見がありました。

感想

センシングフォーラムにはセンシング技術をキーワードとした幅広い分野が集まっていたため、情報系以外の物理や化学などを専門とした方々からもご意見をいただける貴重な機会でした。また、他分野の研究発表を聴くことも初めてで良い刺激になりました。

発表ポスター




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