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自分が自分の意思に関係なく持っている優位性・特権について

自分が気づかないうちに、努力や意思とは関係なく持っている優位性(特権)というものがある。

肌の色や、喋り方、見た目で、いじられたりしたことがない。自由に恋愛ができる、恋バナができる。大学に進学するのに、お金の心配をしたことがない。バイトをしなくても、学費が払える。実家の両親が仲良くて、親と自分も仲がよくて頼ることができる。就職するときに、差別的な言動をされたことがない。

そういう優位性に自覚的でいないと、自分が不幸なのを社会のせいにしたり、努力しないで不平不満を言ったりするのは、ただの甘えで自己責任だ、という考えに陥ってしまうかもしれない。ただ自分は、たくさんの「運がよかった」に恵まれて、努力することができただけかもしれないのに。

言葉にすると、分かりにくいかもしれないけれど、かんたんにそれが分かる4分くらいの動画を教えてもらった。字幕がついているので、無音で再生してもらって構わない。

スタートラインがみんなバラバラのなかで、わたしたちは競争する社会に生まれている。たまたま前にいるから、先にゴールできたり、有利な立場に立てたり、そういうふうに生きてこられた。
その特権を持っているという意識を共有できて初めて、じゃあどうやってそれを使えばいいのか、ということの議論ができる。

最近、「親ガチャ」という言葉が若い人のなかで、流行っていると聞いた。昔から言われてきたことの現代版のような言葉だけれど、最初から強いカードを引いた人とそうでない人で、そもそもの差がある、という事実はどうしようもなく変わらない。生まれてきたこと、そして生きていくことは、自己責任ではない。だから、自分だけで解決できないこともたくさんあって当然だし、たくさんの頼れるひとや組織、制度をみつけて、なんとか自分の人生を生き抜いていくしかない。

そういうものが社会に足りない、そもそも無い、という場合には、力の強い人、声の大きい人が協力して、作っていく。困っている人の困りごとを可視化して、解決する仕組みをつくる。学ぶことができる、行動することができる、そういう優位性のある人ができることだ。「特権」をどうやってうまく利用するか、個人のせいにしがちな社会にどう抗っていくか。
すでに実践している人もたくさんいる、そういう人を応援するのもいいし、教育・医療・福祉、いろんな現場での知恵や工夫、そして社会への働きかけを知っていくのもいい。

私もまだ、たくさんの知らないことがあって、私自身もまた困りごとを抱えていることもある。いまは、一緒に学べる仲間がいてとても嬉しい。それを日常に持ち帰って、少しずつ滲ませていくように、身近なコミュニティにも伝えていきたい。


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