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気になった言葉を集める

本を読んでいて、気になった言葉や一節をスマホに残している。無作法なので、本のタイトルやページを残していないときもあるし、自分の言葉と混ざっていることもある。

言い訳と綺麗事を全部引き算していくと最後に、着色されていない裸の感覚が残る。 『ちひろさん』p.138

スマホに残すときは、声に出して読むのが一番早い。句点読点、微妙な間違いを修正すれば長文を残すこともさほど苦にならない。

あるいは、GoogleLensなどを使うとカメラに映った文字情報をすべてコピペできる。ときどきこれも間違えるけれど、ページまるごと引用したいときに楽だ。

本質というのはきっと表面の移ろいやすい皮の下に厳然とむき出しである疑いようものないものなのだ。

これも、同じような時期に残している言葉だ。この頃は、きっとそういう表面を取り繕ったなにかに辟易していて、こういう言葉を集めていたのかもしれない。

ほとんどの言葉はふだんの生活のなかで忘れ去ってしまうけれど、ときどき取り出して、再びその意味や解釈を考えることができる。

感想は添えなくても、気になった言葉はとにかく残してみる。その断片の積み重ねや変遷をたまに振り返ってみる。いつも、たくさんの言葉を携帯している。とても便利な時代に私は生きている。
妻が、最近クロッキー帳を買って、漫画の模写をしたり、お絵かきをしたりしている。それに近いのかもしれない。創作は、だいたい抜き書きから始まる。そこに自分の考えや思いを重ねて、膨らませたり、アレンジしてみたり。たくさんの言葉を集めて、いつか自分だけの本を一つ作ってみたい。

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