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わたしも弱い人間だから「権力」が怖い

強い立場に自分自身がいると、知らずにその立場を利用して誰かを傷つけてしまったり、強さを振りかざしてしまいそうになる。誰だってそうだと思う。
誰かに認められたいと思う気持ちも当たり前に出てくるし、たくさんの人に認められて、もてはやされると、自分が強くなったように感じる。

強い自分のままでいたい。強い自分でいられたら、社会のなかで一人前以上に認められて、それに見合う報酬も立場も得られる。そう思えば思うほど、自分の弱さを隠したり、強く見せるために、力を使ってしまう。

だから「権力」というものがとても怖い。責任のある立場にあるからこそ、「権力」があり、それを持っている人しか分からない苦労ももちろんある。
強い権力を持った人にだってケアは必要だ。でも、同時にその権力を自覚して、ふるまいに気を付けてもらう必要もある。

わたしも、大したことのないただの一般人だけど、たくさんの「特権」を持っている。こうして考えて記事を書くこともできるし、たくさんの本を読んで理解を深めるだけの時間と余裕がある。耳も聴こえるし、目もメガネをかければ普通に見えるから、オンラインイベントだって手話や字幕がなくても困らない。

大学に行けたのも、それが叶う環境にあったから。主夫できたのも、妻が働いてくれたから。私は、たくさんのものに恵まれている。

だから私が持っている当たり前の「特権」を知って、自分もそれに自覚できるようにしたい。そうしないと知らないうちに、誰かを差別したり傷つけたりしてしまうから。自分のいま書いている発信は、インターネットさえつないでいれば、全世界の人が簡単に見ることができる。
私は、仕事もなくなって専業主夫になったとき、周りにそんな人はいなかったので、必死でインターネットで仲間を探した。そうした仲間の発信のおかげで救われたし、自分も発信していこうと思った。

発信を続けていく以上、自分が無意識のうちに「特権」を利用していないか、常に自戒を込めて書いていきたいと思っている。そのためには、もっとたくさんのことを知らなきゃいけない。私の知っている世界はまだまだ狭くて、いろんな人の視点や意見をたくさん知りたい。

私自身は強くなりたくない。正義のヒーローみたいにはなれないし、そんな体力も知力もない。「権力」を自分が使ってしまうことを恐れている。でもマジョリティとして生きている以上、きっとどこかで無意識にそれを使っている。だから自分自身のことを把握して、自分の中にある「強さ」も「弱さ」も、気軽に話していきたいし、そういうことを話せる安心できる場所がもっとあるといいなと思う。


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