「心を守る力」を持つ小説というもの。
普段から本が好きでわりと読んでいるほうだと思うのですが、2月は(みんな)色々あって読めなかった。
仕事に追われ気味だったこともあるけれど、やっぱり周りに影響されやすい人間なのでどんどん集中力が吸い取られていき...
でも、そうだ、思い出しました。
今までも、寂しい、怖い、無力、嫌だ...そんな感情が襲ってきた時には、小説が静かに守ってくれた。
真っ先に思い出すのは、20代半ばから9年間暮らした沖縄。仕事のためにアメリカから引っ越したのだが、それが結構ハードな数年で。(日本に住むのは4歳の時以来)
あの頃、何が起きていたからあれほど落ち込んでいたのか。なぜじっと我慢していたのか。そういうことは忘れても、沖縄の2DKの狭い部屋のベッドで泣きながら読んだ小説と、飲みかけのオリオンビールにキングタコスのタコライス半分(量が多いので二食に分けて食べていた)、部屋の安いオレンジ色の照明、普天間基地のジェット機(昼)と暴走族のバイク(夜)の爆音は鮮明に思い出せる。
沖縄の宮脇書店という本屋に通っては気を紛らわそうとしていた。懐かしい、宮脇書店。
今もやっぱり、本。不安を感じる時ほど、本に逃げます。
しかもこういう時は、小説だと思うのです。ノンフィクションを読むには、脳が少し疲れている。「ここ」とは違う世界に飛び込むには、小説以上の装置はない。
そういうことを思っていたら、たらればさんのこのツイートが先ほど流れてきた。
「物語には、心を守る力があると思うのです。」
来月は、積ん読している本を片っ端から読もうと思うのです。目の前だけで、30冊ほどある。
いつか読もう、と思っていたその「いつか」が来たように思います。
余計なことを考えずに、脇目も振らずに小説を読む。
よし、少しやる気が湧いてきた。目標を持つって、大事。
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