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新チームの作り方【番外編】

こんばんは、ラクロス監督の陽一です。

今回は引き続き
「世代交代したチーム向け」
の内容ではありますが、前回までのようなチームづくりの手法ではなくもっと本質的な話をしたいと思います。

◎番外編のテーマ
『哲学よりラクロスにこだわれ!』

◉ラクロススタイルの決め方相談

前回の記事で
「ラクロススタイルの決め方についてはチームコンサルします」としましたが、ありがたいことに男女問わず全国のチームから続々問い合わせをいただいています。
この2週間ですでに4チームほど相談に乗らせていただきましたが、どのチームも強くなりたいという思いがよく伝わりました。(コーチも一緒に参加してお話したチームもありました。マジで楽しかったです)
また、チームごとに向き合う課題は本当にさまざまだったので、聞いててとても面白いなぁとも思いました。



すごい他人事な感じですが、そう思えたのは「すでに課題がわかってて」相談に来てくれるからです。

そもそも、チームづくりで一番難しいのって「課題を発見すること」だと僕は思っています。だから、その課題がわかってるのはシンプルにすごいです。
課題がわかった上で相談をくれたら、それはもう解決したようなもんです。僕はアイデアを提案するだけです。

逆に、課題が発見できていないチームはちょっと大変です。

(実はこんなチームこそチームコンサル的には気合が入ります)

そういうチームはまず間違いなく「去年と同じこと」を繰り返します。しかも無意識にやります。
目指す目標(ラクロススタイル)も曖昧だから課題もわからず、「とりあえず…」になりがちなんです。

練習メニュー、運営、その他もろもろを「去年やってた」という理由だけで同じようにやってませんか?
もし、このあたりに危機感があるならぜひ連絡ください。
ラクロススタイルの決め方、その他チーム運営など相談に乗りますよ。

ちなみに、僕は岩大のライバルになりそうなチームであっても、チームが強くなるためのアドバイスはちゃんとしますので。
結局それが一番Win-Winになると最近気づきました。
(昔はめちゃんこ隠しましたがw)

というわけで、一緒に強くなりましょう!

◉目標にすべきは哲学か?ラクロススタイルか?

さて、今回の本題です。

前回は「ラクロススタイルを決めよう!」というチームづくりの手法の話でしたが、今回は「もっとこだわろうよ!」という本質的な話です。

何にこだわるかというと、
「ラクロスというスポーツそのもの」
にです。

前回のおさらいですが、目標には
「結果目標」と「あり方目標」
の2種類があって、あり方目標はさらに
「哲学」 と「ラクロススタイル」
の2種類に分けられます。

ちなみに僕は「ラクロススタイルこそ大事!」という立場ですが、「哲学こそ大事!」という立場の人も大勢いらっしゃると思います。



そして多分ですが、多数派は「哲学」のような気がしています。。

◉ラクロスは目標か?それとも手段か?

いい例えが思い浮かばなかったのですが、

「こういうラクロスを実現するためにこのあり方でいよう!」
みたいな、
その哲学は目指すラクロスのためにあるんだ
というチームが僕は好きです。
(もっと具体的な例はないんかw)

でも反対に

「私たちはこういうあり方を目指していて、それをラクロスを使って実現する」

みたいな、
ラクロスは手段で哲学のためにやるんですよ
という目標を掲げてるチームもあって、僕はこれに違和感を覚えます。

なんで「ラクロスそのもの」にこだわらないんだ?
それ目指すならラクロスしなくてもいいじゃないか?

と。

◉「人としてのあり方」よりも「ラクロスのあり方」を!

哲学(人としてのあり方)の話になると、頻繁に出てくるワードが「価値」です。

僕が指導者になったのは10年以上前ですが、その時と比べると指導者はとても増えました。そして指導者への教育も強化され、自主的にコーチングを学ぶ指導者も増えました。
それが良いのか悪いのか、コーチングを学べば学ぶほど、どうしても「学生に考えさせる」という視点で指導を考えてしまいます。

そして、それが行き過ぎるあまり
「ラクロスをする意味は?」
といったラクロスの価値をチームに考えさせる風習

(こういうのを「価値ハラスメント」と呼ぶ人もいるそうです)
も生まれてしまったと感じています。

この「ラクロスの価値」が先ほどの「哲学」と同意です。

正直、僕は「ラクロスの価値(哲学)を考える」みたいな話は
すんごい苦手です。

なぜなら、それを考えると「人間教育」みたいになってしまうから。
僕は教育者ではありません。
チームを強くするために活動しているただのラクロス狂です 笑

だから教え子たちには「人間教育としてのラクロス」ではなく、

「スポーツとしてのラクロス」
に向き合ってほしい。

だってみんな「ラクロスというスポーツ」を頑張ってるんだから。
「人としてのあるべき姿を追い求める…」なんて本当に考えたいですか?
頑張って目指したいと本気で思ってますか?

ラクロス上手くなりたい、強くなりたい、勝ちたい。

どっちかと言ったら本心はそっちですよね?
だったらその気持ちこそ前に前に出して良いと思います。

勝ちにこだわるのは全然みっともなくないですよ。
「絶対に勝ちたい」

「誰よりも強くなりたい」

そういう飢餓感、少年ジャンプ感って僕は好きです。

もし、スポーツマンガの主人公のチームが
「勝つことより人としてのあり方を求めよう」
みたいなチームだったらどうですか?

すげーつまんないマンガになると思うんです。

そんな達観してるの見せられて感情が昂りますか?

それで心躍るストーリーになりますか?


現実だって同じです。
見る人の心を動かすのはやっぱり勝とうとする必死な姿です。

というわけで、ラクロスをする価値なんて考えなくていいと思います。
それを目標にするのもナンセンスです。
価値は後からついてきますから。

そして何度も言いますが、ラクロスをする価値(哲学)ではなく
「自分たちのラクロス(ラクロススタイル)」
をぜひとも考えてほしいです。


自分たちのラクロスを追い求めて練習するから楽しくて、それを試合で体現して勝てたら、もっともっと楽しいはずです!

全国にはたくさんチームがあります。そのすべてのチームにスタイルという意味の「カラー」があります。いろんなカラーがあるから見てるほうもやってるほうも楽しいしワクワクするんです。

「あのチームこんなことやってきたよ!」

「まさかこんなスタイルのラクロスをやってくるとは!」

そんな会話って盛り上がりません?


たくさんのカラーで日本ラクロスをもっと彩りましょう!

皆さんのチームが来シーズンどんなラクロススタイルを見せてくれるのか楽しみにしています。
岩大のスタイルもお楽しみに!

それではまた!

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