「彼女」と保健室の魔法
わたしは、高校生のころ、保健室登校のようなことをしていた時期がある。わたしが通っていた高校はいわゆる進学校で、毎日がとにかく忙しかった。文武両道を校風に掲げ、勉強も、部活動も、スポーツも、学校行事だって、とにかくなんにだって全力をつくすことが是とされた。
なにかきっかけがあったわけではないのだが、そのときのわたしはとにかくその毎日のめまぐるしさに精神が疲弊し切っていて、毎日学校に通うことが苦痛だった。生活リズムや家庭環境のおかげで、学校に「行く」ということはできていたのだが、