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出発時のサプライズ(冷や汗付き)〜肩を張らずにフランス(日本編第3回)

「ビザは持っていますか?」


どこの?何のための?

追い討ちに拍車がかかってくる。何と答えたらいいかわからない。

絶望という言葉はいろんな場面でお目にかかる。実感として使ったのは生まれて初めてだった。

絶望に打ちひしがれた15秒ほどが永遠に思えた。この後どうしよう?やっぱり家に帰らないといけないわな。帰りのTGV キャンセルしないと。東京のホテルもキャンセル忘れちゃダメだな。そもそも日本の両親になんて言う?

わずか数秒の間に頭がパニックになるのに十分すぎる考えがドッと押し寄せてくる。



「日本はパスポートの有効期限は気にしませんよ」


助け舟は左に座っていた3人目の係員から来た。

「心配ありません。最近そのケースを扱ったので間違いないです」

にこやかに言われた時はその場に崩れ落ちそうになった。何度も心の中で、口に出して「ありがとう、ありがとう」が止まらなかった。

この係員にしてみたら普通に業務を行っただけなのにこれほど心に刺さった言葉はなかった。

チェックインバゲージが消え搭乗券を手にした時は宝物でも見つけたような気持ちだった。

その後の手続きは順調に進み、搭乗口前ロビーに着いた。ここまで来れば大丈夫。搭乗開始まで20分、離陸まで1時間。終わってみれば時間的にはこれ以上ないくらい順調にいった。この時先のつぶやきを写真付きであげた。

今冷静になって考えると、 Visit Japan で事前入国手続きを完了した際にパスポート情報を入れてあるので、問題があればその時点で何か言われていたはずだと思うのだがどうなんだろう?

それはそれで問題になっていたかもしれない。なにしろ飛行機の予約はそれ以前にしてあったから。まあ最悪日程変更すればいいので、いずれにせよ今回ほどのショックはなかったはず。


パスポートの有効期限については行き先の国によって条件が違うらしい。完全に盲点だった。これでも日本で35年前には旅行代理店にいたんだが、聞いたことがなかった。辞めてフランスに来てよかったということか?

その後の行程は気が抜けたようにスムーズだった。日本での入国管理もQRコードを事前に要していたので、アホらしいくらいスッスッと終わった。

電車の乗り継ぎも完璧。駅で待っていた両親もせいぜい1分くらいしか待つ必要がなかったはず。全行程で見て30分早くついたことになった。




……時差がない。違和感を感じなくてもいいところで違和感を感じる。時差を考えながら投稿する必要がないのは確かに楽。こんなところで日本にいることを実感する。

というわけで滞在中は決まった時間の投稿にはならないとだろうから、いつもの時間に読まれるのを習慣にされている方には申し訳ない。まあこれっぽっちのことが原因で生活のリズムが狂うこともないでしょう。   ?

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