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ワインヴィネガーを更新した!〜肩を張らずにフランス79

「更新」という言葉が相応しいのかよくわかりませんが、要するに出来上がった「ワイン酢」を瓶に出して、

« vinaigrier » 5リットルくらいあるのか?

飲まなくなった赤ワインを注ぎ足しました。

前回「更新」したのが夏休み前だったと思うのでもう2ヶ月は手付かずでした。 « vinaigrier »がほぼ満タンになっていたので一気に半分以下にしました。

ワインじゃありません。酢です。

ワインヴィネガーってサラダにかける以外あまり使い道がないのでなかなか減らないです。これだけあると2年くらい持ちそう。

使い回しの瓶に入れたので見てくれは悪いですが、味は保証します。香りが強い割に味がまろやかなんですよ。

こうして取り出したワインヴィネガーですが、時間が経つと中に固形物ができていきます。生き物なんですね。別の容器に入れ替えて空気に触れるように放置しておくと(うちではガーゼで覆って蓋を軽く乗せておきます)立派な « mère »が出来上がりますよ。

« mère » de vinaigre 一番上の写真だけを見るとスプラッター映画に出てきそう、、、

「母」と呼ぶところにどこか親しみを感じます。

レバーのように見えるこのmère、アルコールを「酢酸」に変えるバクテリアのコロニーで、ぎゅっと絞るとカスのようなものが残るだけです。生き物ですからいつか死にます。この写真のように張りのある状態だとmèreは生き生きと活動しています。中には痩せ衰えたコロニーもあるので取り出します。

日本の「米糠」を想像していただけたらいいかもしれません。米糠のように毎日かき回す必要はないですが、長期間放っておくとバクテリアの食料がなくなり死んでいきます。そうなる前に「更新」しないといけません。

余談ですが、そもそも « vinaigre »「酢」という言葉は « vin »「ワイン」と « aigre »「酸っぱい」が引っ付いてできています。 « vin-aigre »ですね。赤ワインに含まれる « tanin »「タンニン」という成分のおかげでワインがヴィネガーに変わるということらしいですが、まあこうなる前に飲みきれ!という話ですかね、、、

今回、合わせてボトル1本分注ぎ足しました。mèreの量を考えると十分でしょう。これでまたしばらくは放っておけます。

ちなみに結構匂いがあるので風通しのいい離れた場所に置くのがいいでしょう。

日本の一般の家屋やマンションでは難しいかもしれませんね。

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