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ブリコラージュ-日曜大工(その1)〜肩を張らずにフランス8

このコラムを始めた当初、貯水槽と雨樋を設置した話をした。その際ブリコラージュ « bricolage »という言葉が出た。最近では日本でもお目にかかる言葉になったと思う。日本語に訳すると「日曜大工」が当てはまるのだろう。素人が自分で見よう見まねで家の修理などをすることを « bricolage »と呼ぶ。

日本語の「日曜大工」との意味の違いは、 « bricolé »というと「やってあるけど下手くそ」のニュアンスがあるということ。プロじゃないので当然下手くそなわけで、ひどくなると修理できていなかったりいよいよ手のつけようがない状態になってしまうこともある。

フランス人は « bricolage » が好き。皆んなやる。プロに引けを取らない人もいる。自分で自分の家を建てる人がいても珍しいことじゃない。習うより慣れろで、とにかく自分でやろうとする。インターネットに様々なチュートリアルが出回っていて、プロが懇切丁寧に説明するものから素人が自慢げに見せびらかすものまで何でもある。昔は本屋に行くとブリコラージュとレシピ本は必ず見ていた。もう家にあってダブっているのが分かっているのに買ってしまっていた。

また脱線しそうになった。

うちのような地方の街でも専門店だけで5つくらいある。店舗の中身はコー●ンとニ●リを一つにしたものと思えばいい(ソファーなどの家具類はない)。ガムテープやボルトナットのような小さなものから大型草刈機や風呂桶、システムキッチンのような大きいものまで一つ屋根の下にある訳で、俄然規模が大きくなる。目的なしに入ると時間が過ぎるのを忘れる。買うものは予め決めておいた方がいいと思う。それでも目移りして予定より長い時間居座ってしまうことになる。日本で経験した読者も多いだろう。

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