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Heure d’été / Heure d’hiver〜肩を張らずにフランス94

まだです。1ヶ月後の話です。

毎年春と秋に時計を合わせる « changement d’heure »。この秋も10月最終週末に1時間遅らせることになります。いつの頃からか冬時間のことを公式には « Heure normale »とか « Heure standard » と呼ぶようです。

それはいいとして、秋分の日は9月23日。冬時間に修正するのがその1ヶ月後。なんですぐに始めないんですかね?すでにかなり日が短くなっているところに、更に1時間夜を早くする。日中の短さを一気に目の当たりにすることになります。

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結構面倒くさいんですよね。時計だけなら忘れてもどうってことないんですが、セントラルヒーティングのセッティング時間を合わせ忘れると大問題。他にも目覚ましとか炊飯器(☜ これ大事!)とか、翌日になって「あちゃ〜」となったりするものがあります。

なんでこんなシステムがいまだに続いているかはネットに情報が溢れているのでご参照ください。元はオイルショックに原因があったそうです。

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さて冬時間になったすぐの数日間何が変わる?

朝の7時だったのが6時になります。1時間余計に寝ていられるんですよ。でも目が覚めてしまうんです。時差ボケを小さくしたようなもの?まあこれはすぐに慣れるので問題ないですが。

日没の薄暗がりが早まります。生活リズムがかなりガタつきます。夕方の6時が前日までの7時ですから暗くなるのが早い。「ああ冬が近づいた」と実感します。気分的にもこれからクリスマスまで夜にじわじわ踏み込んでいく。仕事が終わるとすっかり夜となるまでそう時間はかからない。日本より緯度が高いので(北海道とほぼ同じ)冬時間の半年間は夜が長いです。体感的に1日の2/3は暗い?かもしれません。

グリニッジ基準に対して2時間の差がある夏時間。経度はほぼ同じ(ブルターニュ地方はイギリスの真南)だから、夏の間は正午でも太陽の位置はまだ10時。夜が明るい訳ですよ。午後2時になって初めて太陽が南中します。それも頭のほぼ真上です。暑いのも納得します。

冬はその逆です。太陽は目線のすぐ上くらい。真昼でも光がどこかオレンジっぽい。冬至の頃は夕方5時でもう暗い。たまーに暗くなってから仕事があったりすると憂鬱になります。

聞いた話では去年あたりこのシステムを廃止することになっていたんだとか。誰もそんな話は聞いてなかったようですが。コロナの影響がまだ尾を引く状況だったので、生活を混乱させる原因を増やすのはやめようとなったみたいです。

ずいぶん以前から廃止の話は出ています。毎年「いまかいまか」と思わせられる。「やるならはよせー」と言いたくなります。エネルギー節約が目的だった当時とは違い、現在はこれといった理由もないそうですしね。

廃止となった場合、冬時間がスタンダードになるでしょう。それで« Heure standard »。元々グリニッジ基準時の1時間ずれなので当然のこと。日本との時差が8時間に固定されるのは良くも悪くも煩雑さがなくなるので結構なことじゃないかと思うのですが、皆さんはどうでしょう???

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