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【アラフィフエッセイ】『陰キャ』って駄目なの?

車で移動中、息子が同じクラスの子を見かけたらしい。

息子「〇〇さんって陽キャでさ、優等生なんだよ」

私「陽キャってどういう人なの?」

50代の母はキャラがよくわかりません。


① 『陽キャ』の条件が厳しい


息子によると、陽キャは以下の条件を含むようです。

〇 元気に挨拶する
〇 気軽に人に声をかけることができる
〇 性格が明るい
〇 周りの人を楽しませることができる
〇 積極的に意見を述べたり、発表できる
〇 自ら進んで行動ができる

他にもあったけれど、3つ以上当てはまると『陽キャ』になる
らしいです。

私「陽キャの条件って厳しいね。スーパーマンじゃん」

息子「3つぐらいだと当てはまる人が多いんだよ」

少なからず、息子は『陽キャ=良い』というイメージを
持っているみたいです。

わからなくも、ない。

反対する理由もありません。


② 求められるキャラクターがあるらしい


息子「ボクは陰キャで、人に声をかけるのが苦手なんだ」

私「陰キャってダメなイメージなの?」

息子「ダメっていうか、積極的に何でもできるのが求められるでしょ」

私「求められるのか。なるほど」

息子「どんどん意見を言う人がいいし、性格も明るい方がいいし」

私「自分は性格が暗いと思う?」

息子「暗くはないけど、明るくもない。積極的に意見は言えない方だよ」

確かに学校のプリントには、

元気よく挨拶をしましょう
積極的に活動しましょう
他人に親切にしましょう……


色々と書いてあります。

その求められた条件に当てはまると、『陽キャ』

当てはまらないと、『陰キャ』らしいです。(注:息子の解釈)


でも、この条件を網羅するって大変ですよねー?

思わず、

「陽キャって、スーパーマンじゃん!
疲れそうじゃない?ママは無理~」って言っちゃいました。


③ 色んなタイプがいるから、いいんじゃない?


私「息子くんは、コロナ渦に教室の消毒を自ら進んで放課後してたでしょ。  積極的な行動になると思うよ」

息子「あれは自分がしたかったの。自分が使った教室を先生ひとりで消毒するのに疑問を持ったから」

私「そういう自分で考えて行動できることが大切だと思う。
意見だって、皆が『自分が』って言い合っていたら、まとまらないんじゃない?」

息子「確かに、動物園みたいになるね。おさまらない」

私「普段はあまり意見を言わない人にコメントを求めると
皆が気づかない盲点を指摘する場合があるのよ。分析が上手だったり、客観的に全体を把握できる人は多いよ」

息子「ボクの周りは陰キャばかりだけど、真面目だし的確だよ」

私「それぞれ得意不得意があるし、色んなタイプがいるからいいんじゃない?求められるタイプだから良い、ではないと思うな」


息子くんと会話して、
求められるキャラクターがあることを実感しました。


私の時代も『求められる生徒像』があったけれど、
より具体的に条件化されている印象を持ちました。


息子の解釈だから、多少のズレはあるでしょうが、

条件に当てはまる人物像を求められるってツラくないかな?


子どもらしさって何処にいったのでしょう?

個性って、何を個性というのでしょう?


④ 陽キャの一択ではない


私が若い頃は、皆を引っ張っていくリーダーシップが
求められていました。
積極性が一番!って感じ。

それは昔の話ですよね。


実際は色んな意見を聴いて、目的に応じてカスタマイズする、
調整力が必要となるでしょう。

小学生が陽キャを求められるって
酷ではないかな?

元気な声の挨拶は気持ちがいいし、
走り回って活発な子どもを見ると、私は健康的な印象を持ちます。

でも、これって
理想像を求めることに繋がらないかな?

『こうだったらいいよ』的な条件を与えていることに
ならないかな?


子どものありのままを認めたいですね。



陽キャを否定はしないけれど、
元気が出ないことだって多々あります。

人と楽しい空間を共に作れたら嬉しいけれど、
楽しませようとするとハードルが高いですよね。

笑顔でいたいけれど、
いつも笑顔でいることは難しいです。


元気とか明るいとか、
その指標って何でしょう?

人によって体調もテンションも異なるのに、
学校では、ある一定の基準で評価されるってことでしょうか?


子ども達は素直だから、
一生懸命求められる子に向かうのかもしれません。

陽キャがいいと思ったら、
陽キャになろうとするかもしれませんね。

だけど、いつも
好調な自分で居られるハズがありません。

キャラを一択にするよりも、
自分の中に色んな一面があって
それはおかしいことではないことを
まず伝えた方がいいような気がします。


陽キャの一択ではないことを、
私は息子に伝える必要がありそうです。


体調には波があります
気持ちにも波があります

波がある中で、
気持ちよく挨拶ができた日は嬉しいね。気持ちがいいね。

『良い・悪い』ではなく、
気持ちを伝える声かけをすると伝わるのかな?


何気ない会話をしながら、
このままじゃいけないと感じた時間でした。

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