見出し画像

ある夏の思い出 伊勢神宮から賢島 中編

伊勢神宮下宮の参拝を終え、バスに乗って内宮に着きました。いやあ、この距離ってもはや一括りに同じ神社ってみなすのが無理があるというか、元々一つの神社が先にあってそこにもう一つ作ってまとめて神宮としたんじゃないのかしら。殆ど知識のない私ですらそう思うくらい下宮と内宮は離れていました。

内宮はさすが日本で最も由緒ある社と感じ入る特別なロケーションです。宇治橋を渡り五十鈴川にほんの少しだけ手を浸し、正宮を目指します。式年遷宮の跡地など興味深く眺めつつ、いよいよ参拝のため石段を前に下段から並びます。上り切って正面を向き手を合わせ、邪魔にならぬよう早々に横に外れ壁際で空を仰ぐと晴天。来てよかった。石段を下ろうと横を見ると小さな畳敷きの小部屋に正装した神官のような方が正座して詰めておられます。この真夏の雨上がりの蒸し暑い晴れの日に身を正しそこに座しておられることに自然と頭が下がります。軽く会釈すると、返してくださいました。

広い内宮を巡った後はおかげ横丁を散策。喧騒を離れて入った小さな画廊付きのお店で茶室を眺めつつ静かにゆっくり抹茶をいただいて、さて、次はいよいよ近鉄に乗って賢島を目指します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?