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ポエム・エッセイ

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ポエムのまとめです。わたしの頭の中は、こんな感じです。
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#メンタル

空模様

空が包んでいるのか、空と一緒に浮かんでいるのか分からないけど、勝手に僕らはその中にいる。 そして、好きなうたを歌って、美味しいものを食べて、誰かを好きになった。 その日の空はとびきり良くて、自分とセットで一日が造られる気さえするんだ。 でも空はいつでも、誰かにとってはとびきり良くて、もっとも悪くて。 勝手に僕らはその中にいる。 雲が動いて、僕らが動いて。 誰かの空を、今は見てる。

日常が摩耗してる〔詩〕

街を見ることが少なくなって それじゃ寂しいから買った         スケッチブック こんなに立派な眼があって      眼鏡までかけているくせに 小ぢんまりした範囲のおなじ色を見る 自然が一生懸命ページをめくり     ボクらをあやしてくれるから 甘えん坊が天井だけみてる ベビーカーを乗りこなし スケッチを集めに行ってくる 紙芝居が始まって映画になる 落書きがいつの間にか絵本になる なんにもなくて写真一枚とれなくても 疲れて眠るなら夢が見られる 息をすると苦しく無い

宇宙人なんかいなくてもいい〔詩〕

今すぐに走って部屋を出て 太陽の時間が終わるまで  目一杯 季節楽しむのは セピア色を取り戻したいからじゃない スズメたちには ゴメンだけど キミたちのことは構ってられないの 自分勝手をいうようだけど はやく私の景色になれ 音も 風も この世界も 全部 私のためのもの そんな全体個人主義でみんな生きていれば きっと楽しくまわるって 好きだった人が言ってたから 私だけでも騙されてあげるって思って それは性善説を信じてる  お人好しを好きになった過去の自分のせいだから だから 

枯れ木

涙が枯れない 何度泣けばいいの 涙のグスが住んでいる部屋 そのドアの前に立ってノックする 昔はよく出てきてくれたのに それは大人になったから それは楽になったから それはキライになったから それは悲しくないから それは苦しくないから それは弱くないから よく似た顔のクスとスス 二人はたまに顔を見せている 映画を見たり 本を読んだり 誰かの悲しい話を聞いたりすると 二人は現れる 似ているけれど グスじゃない 友人が亡くなったとき 久しぶりにグスと会った でもまた それ

素直になりたい。

最近、すこし息苦しい気がする。 実際に体調不良なのか、「気持ちが」息苦しいのかは判断がつかないくらいの胸の辺りのモヤモヤがある。 今週は、連休と連休に挟まれた短い平日。これほど予定を立てるのに絶好のタイミングはない。それなのにどうしてか、つまらない仕事があるだけの平たい日はストレスを溜め込んでしまうようだ。 自分で決めたの節約と、余り疲れないように選んだ仕事。それさえも、「わたしはモノを選ぶのが下手なんだろうな」と感じさせる。 読みたい本があるのに読み進まないと、進行方向に

良くない日を書く。

派手な時期が終わると、落ち着いた匠のような時間を創れるものとばかり思っていたけど、どうやら思い違いだったらしい。 質素で、味気ない歯応えだけに喜びの一端を見出すような人。そうだな、多分、藍色か薄抹茶色の甚兵衛を羽織って土間で胡座をかくような人を想像していたから、そうならなかった自分への落胆と、そんなふうに見た目からイメージしている時点で、そちら側の、いわゆる職人肌の人間ではなかったのだろうから仕方のないことである。 無気力と言われても仕方がない。 そう間違えられてしまうほど

普通って誰の味方。

マイナス5℃で凍ったフロントガラスは、ヒーターの風で口を開く。ダラダラと粘っこい涎を垂らして、また一日をはじめる。 酒飲みが嫌いになったのは、母親がそうだから。 電気をつけっぱなしにしないのは、そうやって叱られてきたから。 現実では怪獣を殴るヒーローを見て喜んでいるくせに、自分の息子が普通じゃないとイライラするらしい。ヒーローは最後に怪獣を粉々にするのが決まりだから、それが普通の見本なのだろう。 素直に絵本が読めなくなって、タバコが格好いいと思うようになって、やっぱり

窮屈な退屈。

完成と未完成のどちらが良いのかは、意見が分かれるところだ。 眠気覚ましにいれたコーヒーをこぼす朝と、眠りたくて作ったホットミルクでお腹を壊した夜のどちらが良いか選ぶくらい決めるのが難しい。 理想をイメージしてコツコツと構築するのが健全。そして、完成図も描かないで、いきなり好きな色のクレヨンを握るのはいけない事。でも完成図を描いているうちに、お絵描きに飽きると叱られるような気がする。 道端に咲く花を見るのが好きな人は、他所見をしないで真剣に走る人と一緒のマラソン大会に参加する

年末というイベントを世間がやってるだけだから。

大好きだったのは、バタークリームを使ったケーキ。パリパリのチョコレートでスポンジをコーティングしてあるやつ。でもクリームやスポンジまで茶色いチョコ味は嫌。それから、スポンジの間にはオレンジ味のジャムが挟まっているのが好きだった。 でも今はバタークリームだと、一切れ分で脂っこい感じがしてお腹いっぱいになってしまう。 ケーキ屋さんで聞いてみたら、最近は毎年趣向を凝らしたオススメケーキを販売するのが主流だから、ノーマルスポンジにチョコレートとジャムなんてシンプルで安い物は作らない

#推し短歌 「寝る前の妄想」

妄想しながら眠るのが好きです。 とても無防備で不思議な行為だなと、つくづく想う。 そんな気持ちで書いた短歌です。 夢と月 暗き世界か海底か 手すり無き日の 魅惑とは毒 真っ暗なところを覗くときには、必ず手すりがあるかを確認しないといけないといけない。そうしないと惹き込まれる。 ブラックホールの可能性はあってもサンタクロースを見たい気持ちに勝てないから、常に現実に片手がさわっているのを確認する。 これがわたしが精神的に参ったときに学んだ教訓です。

プラスイオンって、あるの?

年々熱くなるらしい地球で、生きているのか、生かされているのか分からないけれど今日も晴天だ。 この暑さを凌ぐために木陰を借りた。 この木も地球に生かされているのかと見上げる。だけど、返事がないのか、木の話す言葉が聞き取れないのか、それすら分からない。 地球に根を張り水を吸い上げるのも、日光を受け止められるように葉を広げるのも僕のためじゃないだろうけど、仮に僕の為だとしたら随分と恵まれた動物だ。多分、違うだろうけど。 たまに遠くの緑を見ると目に良いらしいし、何百年もの樹齢

晴れの日にレインコート。

日本語として1番の発明は、「一口サイズ」じゃないかなと思う。 表す範囲の大まかさと、言葉から連想する行動とをよく言い表している。 それから、伝えやすくて聞き取りやすい言葉だ。 そして、この言葉に人々が熱狂したからこそクッキーが食べやすくなり、アイスの「ピノ」が生まれ、ついには「歌舞伎揚」まで、小さくなった。 人々の次をつまむ手が止まらなくなる。 色々とある世の中のだけど、悩みの大きさも「一口サイズ」で収まってくれると、たまに訪れてしまう悲しみも何とかできそうなのに。

世界は膨張し続ける

刃は形を変えたいときに、いつも使われる。 植木を剪定し、髪型を整え、生地から品物を生み出す。そして、相手を退かせ、心を傷付ける。 風通りをよくしたり丸みを出したりと、それが互いの納得の行くところに落ち着き喜びとして昇華されれば、まわりも大方良しとする。 問題は、そうならないときにある。 使い方、まずはこれを気を付けるのは当然だ。これは昔からそうなのだから、「刃」はそれ程に危ない物だということを気にしながら生活する必要がある。 それと同時に、向き合い方を忘れてしまっているように