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15日目 収容施設を脱出

あっという間に卒業検定の前日になり、応急救護と学科2時限と高速教習と見極めを1日でこなすことになる。

高速教習

体力的にはハードだけれど、教習最終日の午後に高速教習がスケジュールされていたのはラッキーだった。
雪がようやく溶けて規制が解除されたからだ。
速度規制や通行止になると高速教習はシミュレータになる。
それはつまらない。

乗合での教習はいつも同じメンバーで仲が良く、運転は危なげなく、高速教習でも一緒になった。
教官はコンビニ寄りたいサービスエリア行きたいと言い始め、教習とはいえドライブだ。

左右に雪景色を見晴るかす高速道路を、順番にひとり20kmほど運転。この時期の山形自動車道は交通量があまり多くないようで、合流も特に不安を感じなかった。

が。最後に痛恨のミスをおかす。

料金所で右寄せが甘くドアをあけて支払いをする羽目に。
そういえば、昔運転していた時も一度駐車場で似たようなことをやった覚えが…。
高速はETCを使えばいいけれど、駐車場はそうはいかないので、感覚ばかりに頼らずサイドミラーを使ってゆっくり寄せようと自分に宿題を課すのだった。

無事卒業

合宿中最もハードな1日を終え、虫の息でなんとか荷造りをし、就寝。
明くる15日目は卒業検定だったが、別段新しいことをするわけでもなく、難なく終了。
巨大な荷物を抱えて、無事収容施設から解放。駅で仲良くなった学生さんたちと別れる。また会ったら面白いですね、なんて言いながら。

帰りの新幹線は帰省先から東京へ戻る人たちで混雑していて、数時間立ちっぱなしで帰宅。やっとお正月にたどり着く。

早起きは続かない

たかが2週間、非日常で早寝早起きをしたところで、日常に戻ればあっさり元に戻る。
休み明け、目の前でドアを閉ざした電車を見送りながら、強くなった気がしていた自分の勘違いを思い知るのだった。

あとは適性試験と学科試験に受かれば、晴れてデビュー。

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