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チームを強くする強み・弱みの足し算と+α

以前、リーダー(管理職)の醍醐味の中でメンバーの「強み」と「弱み」を組み合わせる適材適所の話を書きました。

今回は、事例を交えて少し具体的な話を書きたいと思います。

チーム(組織)は、生き物

チーム(組織)は、色々なタイプのメンバーが集まって構成されます。
気の合う人・合わない人、価値観の同じ人・違う人、仕事に取り組む姿勢が自分事の人・他人事の人 等それぞれ特徴があります。

リーダーは、まずメンバーそれぞれに違いがあることを認識することが大切です。

メンバー全員が自分と同じ考え方を持つべきだと考えているのなら、本当の意味でのチーム運営は出来ていないでしょう。
リーダーであるあなた自身も、以前一緒に仕事をしたリーダーに対して同意できないことを経験したことはないでしょうか?

そして、もう一つ意識しておくことが必要な点

それは、「チーム(組織)は、生き物」だということです。

チームを構成するのは、それぞれのメンバーです。
それぞれのメンバーは、仕事やプライベートの時間において、知識や経験を積み重ねていきます。そうすることによって、従来の考え方や思いに変化が出てきます。
あなた自身も1年前の考え方と変わっていることはないですか?

だから、以前に上手くいった業務運営と同じことをやろうとしても上手くいかないことがあります。

メンバーの成長により新しいやり方を身に着つけていたり、コロナによりテレワークが拡がっていくなどの環境面の変化によってもチームのメンバーの意識・感情は変化していきます。

ましてや、人事異動により人の出入りがある場合は、変化が生じます。

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メンバーの強みと弱み

それぞれのメンバーにおいて、持っている「強み」と「弱み」も異なります。

自分の強みと弱みは、自分自身が一番理解していると思いますか?
「私は、〇〇が得意です」と言われても、実際は他のメンバーの方が優秀だったり、「私は、何も得意なものがありません」と言うメンバーが実は一番業務に関する知識を持っていたりするようなケースもあります。

自分自身の強みを理解しているケースもありますが、多くは、自分自身の強みと弱みを理解できていないことが大半だと思います。

ここで大切なのが、リーダーによるメンバーの強みと弱みの見極め方です。

メンバーから、「あの人は〇〇が出来て凄い」とか、「〇〇が出来ない」などの話を聞く機会があると思います。

その話は、話し手の主観からの評価であることを認識したうえで受け止める必要があります。
それは、誰しも自分自身にとってメリットのある行動をしてくれる人を好みますし、評価もします。どんなにすごい仕事をしているメンバーがいても自分自身に関係なければ、評価の対象にならないどころか、「あの人は何をしているのだろう」ぐらいの話になることも良くあります。

では、どうすれば良いのか?
私は、3つのポイントがあると考えています。

1つ目は、チームと言う組織が担っているそれぞれの業務を上手く回すためには、どのようなスキル・マインドを持っている人がそれぞれの業務に必要なのかを見極めることです。

2つ目は、それぞれのメンバーの仕事ぶりの中から取り組み姿勢や強み・弱みをリーダー自身が見つけ出すことです。
ここで注意しなければならないのが、既に自分の中にあるメンバーへの評価を一度手放すことです。
ここを意識してやらないと、チームを強くする適材適所の配置は難しい!

最後の3つ目は、メンバーとの会話を通して、メンバー自身が認識している強みと弱みを掴んでおくことです。1on1ミーティング等の機会を作って話をすることがお勧めです。(1on1ミーティング時の聴き方は、別の機会で書きます。)

強みと弱みの足し算と新たに発生する+α

業務に必要なスキル、リーダー視点での各メンバーの強み・弱み、メンバー自身で認識している強み・弱みが揃ったら、メンバーの力を引き出すための業務分担とメンバーの組み合わせを考えます。

一例として、上手くいっていない業務における対応方法について考えてみましょう。
業務が上手く回らない時には、幾つかの要因が挙げられます。
・業務に対する理解度が低い
・担当者数に対する業務負荷が大きすぎる
・メンバーの相性が悪い 等

そこでリーダーがとるべき改善方法は、100点ではなく80点をとるメンバー構成を意識することです。
但し、80点であっても後々100点以上のものとなることが期待される構成です。

どうしても目先の課題を解決することに視点が行ってしまいますが、チームの将来を考えた場合、それぞれのメンバーの力を引き上げていくことも大切です。

組み合わせとしては、同じ強みのあるメンバーを集めるのではなく、弱みを補完しあえるメンバー構成とすることです。
そうすることによってメンバー間でお互いの強みを評価して、信頼関係も醸成されていきます。成果が見えたり進んでいる感を感じていくことにより、自分事での業務姿勢が更に強まり、自律的な業務運営に繋がっていきます。そして、期待値の100パーセントを超える成果を生み出すようになります。
(リーダーとメンバー間の評価のギャップについて、丁寧な説明も必要)

表面に現れている力をそのまま活かすことは重要です。
でも、それ以上にリーダーにとって大切なことは、
隠れているメンバーの力をどのように引き出していくのかを考え、見つけ出していくことです。

「強み」と「弱み」の足し算が、見えていなかった+αを生み出します。

チームの力を最大限にする取り組みをすることが、業務の効率化や風通しの良い組織づくりにも繋がります。

ちなみに、「時間がないからそんなことできない」と思うリーダーに、メンバーは、ついていきたいと思うのでしょうか?





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