ライチュウの思い出②
前回までのあらすじ
「ポケットモンスター赤・緑」でレベル上げを面倒くさがっていたわたし。友人・Oくんからバグ技を使ったレベル100のライチュウをゲット!
わたしとライチュウの旅は続く。
レベル100のライチュウは目を見張るほどの強さでした。レベル5くらいのポケモンたちが一撃でなぎたおされていきます。
すごいぞ、サナヌフヨ!
※サナヌフヨ……ライチュウをくれた小学生男子Oくんが適当につけたニックネーム。
しかし、サナヌフヨには重大な欠点がありました。
レベルが高すぎて飼主の言うことをまったく聞かないのです。
ポケモンは各地に点在するジムリーダーを倒し、ポケモンマスターを目指すゲームです。ジムリーダーを倒すとジムバッチがもらえます。
ジムバッチはポケモンを手懐ける効果があり、より強いジムリーダーのバッチであればあるほど手懐けられるポケモンのレベルが高くなります。
このシステムで手持ちポケモンのパワーインフレを防いでいるのです。
現状、わたしが言うことを聞かせられるレベルはせいぜい30程度。
序盤で100レベルになったサナヌフヨはマジでどんな命令も聞きません。
攻撃技「カミナリ」を選択しても「サナヌフヨは言うことを聞かない!」、「サナヌフヨはねむりはじめた!」、「サナヌフヨはこんらんしている!」などバリエーション豊富な反発の仕方でバトルを混沌に陥れました。
こんらんして自傷に走って自滅しかけたときは子供ながらに心が痛みました。そのあとで「サナヌフヨはねむりはじめた!」とか言われるとコイツはどんな神経をしているのだ、とわたしの方がこんらんしました。
まさにアニメ初期のギスギスしているサトシとピカチュウのような関係が続きました。
言うことを聞かないながらも、サナヌフヨは攻撃を繰り出すことがあり、技が決まると相手のポケモンは即死します。レベル100のすごさです。たまにバグのせいかレベルが102とか103と表示されるのですが、最低でもレベル100以上の強さは保っています。
まあ言うことを聞かなくても、技が決まれば瞬殺だしいいか、と思いました。攻略がみるみる進みました。
ある程度まで話が進むと、野生で出現するポケモンもレベルが高くなりました。
「でんせつのポケモン」の潜んでいる場所も分かり、難なくGET!
※でんせつのポケモン……ゲーム内で一匹しか出てこない激レアのポケモン。ただしOくんはバグ技で6匹持っている。
サナヌフヨ以外に強いポケモンで軍団を作れるようになりました。
しかし、わたしは言うことを聞かないながらも健気にここまで戦い続けてくれたサナヌフヨに愛着を持っていたので、最後までエースキャラとしてサナヌフヨを使い続けました。
そして、ついに前代のチャンピオンを倒し、ポケモンマスターになりました!
めちゃくちゃラクでした。
いつの間にか世間の流行は続編の「ポケットモンスター金・銀」に移っていました。
次なる戦いが待ち構えていました。
続編は前作から数年後の世界が舞台ですが「タイムマシン」という機能を使って赤・緑で使っていたポケモンを送り込むことができます。
最強のポケモン・サナヌフヨが次の時代へと転送されてゆきました。
まるで時空を超えて敵を抹消しにいくターミネーターのように。
わたしは金・銀を四周くらい周回しましたが、いつもいつでもサナヌフヨはそばにいました。うまくいく保証がありまくりです。
そんなわけで、サナヌフヨ=ライチュウには特別な思い入れがあります。
いろいろとお世話になったし手を焼かされもしました。今でもビリビリした電子的な鳴き声を思い出せます。
わたしは最近のポケモン事情に疎くて、ゲームも「ポケットモンスター ブラック&ホワイト」という何世代も前のシリーズでやめてしまいましたが、ライチュウは今でも大好きです。
ライチュウの充電器、たくさん売れるといいなあ。