専業主婦、そして出産。

専業主婦のイメージは、人それぞれ。

少なからず自分の生い立ちに関係していると思う。

私の母は、専業主婦だった。

成績優秀で優等生だったらしいが、

お父さんと進学先の折り合いがつかず、

なくなく就職した3姉弟の長女。

お見合いで、真面目で物静かな父と結婚したが、

父も親戚に育てられたくらい家事育児のできない
ぶっとびな姑だったので

母は、それはそれは苦労したらしい。

幸い、父は真面目で、わりと収入も貯金もあり

これからは女性も進学の時代だ!と

教育ママになった。

毎日、何かしらの習い事が1つ2つあり

幼少期から当たり前だったので

自分がやりたい、やりたくない関係なく

ほぼ中3の受験まで続けた。

あまりにも目的なくやりすぎて

身になってないので

大金かけて損をしたと母は言う。

専業主婦になった私へも

私立四大出したのに、これか。と不満げ。

何なら、結婚の挨拶のときですら、

高卒の夫のことも認めていなかった。

母は、それだけ私のことを高く評価してくれてたと捉えることもできるが、

自慢の娘にならなければと

いつもいつも母の顔色を伺って育った私は

親の、いや母の期待に応えることだけを目指し

進学先などの大きな決断は

母がいいというところにしていた。

家事はすべてやってくれてしまう母で

このままでは私はダメになると思い

寮のある仕事に就いて、家を出た。

ひととおり独りでも生活できるとわかり、

仕事に熱中し、縛られない自由を楽しみ

勝手に結婚することを決めたのだが、

私はこの人でいいのかと

どこかで思っていて、不安だった。

母のオッケーがほしいのだ。

母の姑への毛嫌いとグチを聞かされて育ち、

私は争い事が嫌いで平和でいたいのに

嫌味や嫉妬を顕わにする、まるで正反対の夫。

言い争いもよくあり、手を出すこともあり

どこか支配的なところがあったから、

友人も誰もが大丈夫?と心配してきたが

これでいいんだと思い込もうとしていた。

私は困難を自分に課す天才だった。

どこかで、私はしあわせになってはいけない

しあわせになるには、困難を乗り越えなければと

思い込んでいたように思う。

先に新居のアパートと入籍をしたら

妊娠が発覚したり、仕事も忙しく、

入院したのもあって結婚式もできなかった。

一年後に父が急に亡くなり、

式を挙げておけばよかったと後悔してもしきれず、

何なら今も引きずっている。

話は逸れたが、

大人になって結婚も妊娠もしたというのに、

まるで私の頭の上に母が常にいるかのように

暮らしていた。

無意識、無自覚だ。

そして、第1子を出産した私。

我が子を抱いて思った。

えっ、赤ちゃんってどうやって育てるの?

泣くんだけど!

おっぱいでないんだけど!

おむつ替え!?

おへその処理!?

静かすぎるけど息してるよね?

急に命という責任が

ずっしりのしかかって情緒不安定になった

そんな私に母は、

「そんなに弱い子だとは思わなかったわ」

ドン底に突き落とされた私は

毎日、泣きながら世話をした。

続く、、、。