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003_初めての店外 ~始まりはいつも突然に~

少しずつ、
彼女にはまっていくボク。
彼女に会うたびに、
彼女に会いたくなる。

まさに中毒状態…

キャバクラにはまる男
→非日常が演出されて華やかな世界、
日常を忘れさせてくれ、
お金さえ出せば、
持て囃される

いちゃキャバにはまる男
→キャバクラの世界から一歩進み、
嬢に触れることができ、
より非日常の世界観を感じられるとともに、
非日常では味わえない優越感に浸れる

キャバ嬢にはまる男→
夜の華やかな場で、綺麗に着飾り、
美しい姿で男を魅了する。
話も上手く、気持ちの良い会話で、
日常のストレスを解放してくれる

ボクの頭の中で、
こんなどうでも良いことを
考え出すようになってきた。

誰もが、自分がキャバクラに
没頭するとは思わない。
ましてや、
ハタチの女の子にゾッコンするなんて

なかなか彼女の出勤日と
ボクのタイミングが合わなくて、
初めて出会ってから、
この日まで数回、
彼女に会いに行き、
彼女の中の認知度を高めていった。

この世界に2年近くいる彼女には、
常連のお客が何人もいる。
中には2年近く通ってるお客もいるらしい。
そんな彼女の常連客と比べると、
ボクなんて、ポッと出の客で、
彼女も適度な距離感と常連客との
バランスをとっていた。

つまり、
この時はまだ、
ボクは彼女の中で
優先されるお客にはなっていなかった。


何度か夕飯に誘っても、
他のお客との約束で断られることも、
LINEがスルーされて、
翌日に返信があることもあった。

そんな11月27日
「今日久しぶりに出勤するよ」
彼女からのLINEが届く

「もうご飯は食べた?一緒に食べようよ」

「え、ホントに!
全然いいんだけど、
今日急にシフト入れてもらったから、
ご飯食べたあとにワンセットだけでも、
お店に遊びにきてくれるなら、
大丈夫だと思う」

「なるほど、オッケー」

この後、
数回のLINEのやりとりがあって、
ボクは待ち合わせ場所の
コンビニに到着した。


時計の針は、22時半を過ぎていた