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愛情があるかぎり、完全なる卒母はできないと悟った。完敗だ。

2024年2月6日。
昨夜は雪が降った。
景色を見るために夜も開放しているカーテンは、少しでも暖を取るために閉めた。いつもより静かな夜。
突然その隙間から閃光が差し込み、何事かと再度窓辺に駆け寄れば、降雪の中の雷であった。

息子たちが小さかった頃、雪が降ると庭に出て、一緒に雪合戦をしたり雪だるまを作った。寒さに耐えきれずひと足さきに私が家に入ると、「ママー!見て見てー!」と何度も呼ばれたっけ。
今よりだいぶ高かったその可愛いらしい声と、輝くような満面の笑顔を、今でもはっきり覚えている。

暖房の設定をいつもの21度から22度へ。
足首にはレッグウォーマー。
毛布を一枚増やした。
音楽を聴きながらゆっくりお湯に浸かった。

2人ともアルバイトだと聞いていたので、「帰り道に困ったら、うちの方が近いのだから泊まり来なさいね」とLINEをした。
各々「大丈夫だよ、ありがとう」「多分早く終わると思う」という返信だった。何往復かやり取りをし、彼らは普通に帰ることができたのだが・・・
なに、このガッカリ感!!!
「チェッなんだよ、つまんねーの」と心の中で小石を蹴り上げた。

『お役御免』はとっくに言い渡されているのに、息子たちの周りを距離をとって衛星のようにぐるぐる回りながら、ちょっとでも活躍できるチャンスを狙っている。
全くこちらに気のない男に「私だって別になんとも思ってないもん」と言いながら横目でチラチラ視界に入れ、「あのさ〜・・」と言われただけで「なになになに!!なんでもするから言って言って!!」と、両目をハートにして己の全てを投げ出して駆け寄っているみたいじゃないか。

稲光の中、ビールのお供にイカの燻製を奥歯で引きちぎり、一人寂しく飲んだ。



次男が以前アルバイト先から購入してきたコーヒーと。
美味しいチョコレートが食べたいもんだ。
宝製菓のDELICA BIS、
ワインが飲みたくなる。
欲を激らせながらのお茶タイム。

以前からの約束で、今夜は珍しく長男が泊まりにくる。
こちらに気のない男に、「あなたの好きな鯵フライにしようか。タルタルソースも準備して、白身魚のフライも一緒にっていうのはどう?」なんてLINEした。「食べたいです」との簡潔な返事に狂喜乱舞している自分が哀れで、そして頭が悪いなと思う。
モテんぞ。

彼らにはそれぞれ恋人がおり、充実した日々を送っている模様。
うちに来たときは頻繁に携帯を覗く様子を確認しており、おそらく彼女or 友人とやりとりをしていると思われる。
が、時々送る母親のLINEは数日既読にならないとか、返事が「うん」「わかった」だけの時もある。いくつも送った内容の何をわかったんじゃい!!と独り言のツッコミを入れつつ、返事が来たことで「元気でやっているのかな」とホッとしたりしている。

これで今夜ドタキャンされたら、今度は固い固いビーフジャーキーを奥歯で引きちぎりながら飲む予定。


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