供養

　久々に腹が立ったのでここで消化させてほしい。ざっくり言うと職場で失礼なことをされた。勝手にあるトラブルを私のせいにされて急に捲し立てられた。結局私はその原因と関係がなかったのだが謝られることも本人からそのことについて説明されることもなかった。なぜ腹が立っているか？それは私の話を聞こうともせず一方的に相手の感情をぶつけられたからだ。私を人間扱いしなかったからだ。相手は私よりも年齢も職歴も上のため私は空気を読んでしまい、相手に反論することはできなかった。悔しい。

　ここまで腹が立ったのは久しぶりだ。それはよく言えば最近は人間関係にも恵まれていたしトラブルも起きずに平和な日々を過ごせていたのだ。でもだからこそ平和ボケしていたのだろう、ダメージをまぁ食らってしまった。でもせっかく(？)なので自分の感情を分析してみたい。

　まず、少し前までは私は怒りという感情をその場で感じることが出来ていなかったように思う。解離のような感じになってしまったりいわゆる思い出し怒りをしがちだった。でも今日は瞬時に怒りが湧いた。さらに怒りの処理もうまくいったと思う。声には出してないが(は？何その言い方？)と瞬時に思った。そして相手の目を見て相手の言葉に対して分かりません、そうなんですねなど感情を入れずに淡々と返した。相手の怒りは収まらなかったが私は相手から離れて自分の仕事に戻った。その後私は目の前の仕事や他の同僚との会話に意識を持って行った。すると怒りをぶつけられた瞬間が夢のような感覚になった。心地よかったわけではないが現実味がない感覚になってダメージが和らいだ感じがした。その後もその相手と何度か話す場面があったが感情を入れずに淡々と対応した。相手の目をじっと見ることで相手の感情の高ぶりは少しおさまったようにも感じた。

　その出来事から少し時間が経った今、状況を俯瞰できるようになっている。まず、反面教師としてああいう振る舞いをしてしまう人間にはなりたくないと強く思った。さらにああいう振る舞いを好ましく思えない自分の感性に自信が湧いた。相手への怒りはあまり感じず、憐れみというか残念だなみたいな少し距離間のある感情がある。以前ならどうしてああいう態度をとってしまうのだろう？と相手の背景に思いを馳せてしまう癖があったが今はあまりそうは思わない。もちろん病気の問題や、精神的に不調だったかもしれないがそれが失礼な態度を許す免罪符にはならない。それに私の背景に思いを馳せてないが故の態度をとられた相手の背景を、なぜ私が配慮しなきゃいけないの？みたいな気持ちがある。

　私はこういう不満をため込んで爆発させてしまった経験が何度もあり、そのたびに後悔してきたから今後はもう感情を爆発させたくはない。だから今日みたいに怒りを感じつつも相手にも自分にもその怒りをぶつけることなくうまく処理できたことに感動した。とはいえまだダメージが残っているので今日はおいしいプリンを食べていつもより1時間早めに寝ようと思う。