双極性障害と診断されたワケ

自立支援医療の申請の際、双極性障害と診断されたことはすでに記した。

このGW前から、双極性障害の患者が書いた漫画や本を図書館で借りて読んだ。ふと思ったのが、「私の症状ってそこまでひどくない」ということだ。

本を書いている人はそれだけのエピソードがあるということだろう。私が本を書いたところでせいぜいツライ、シンドイ、ヒドイ病状の記録は数ページで終わると思う。

体調の面で特にしんどかったことは先のnoteに書いた。特に偏頭痛やめまい、ベッドから起き上がれないほどのだるさがあった。だが、「双極性障害」の特徴に当てはまるメンタル症状はわずかだった。

例えば、私の場合、多弁、散財、夫に全怒りの矛先を向けて決して言ってはいけない言葉を言ってしまう…など。本を書いた方のように自傷行為もないし、他者に怒りを向けることもなかった。

次の診察。気になったので主治医のH先生に聞いてみた。

わたし「先生が私を双極性障害と診断されたのは、私のどういう面を見てなのでしょうか?」

先生「頑張って元気だった時の波と、落ち込んだ波があるからですね」

わたし「単純にその振り幅が大きかったからということですか」

先生「うーん。あなたの場合、必ずしも双極性障害とは限らない。気分変調障害とも言えるだろうし、皇室の雅子様がなっていたように適応障害とも言えるでしょうね。この病気はそれぞれの輪郭がぼやけている。全てが重なる部分もあるし、全く重ならない部分もある。あなたの場合は少しずつ色んな要素が重なってるんです。だから、私はなんの病気でしょう?どの部分でしょう?と気にはなるけど、当てはめようとするのは賢明ではないんですね」

わたし「本を読んでいたら、他人に暴言を吐くと言うものもありました。私も双極性障害と診断されたことで、そういう一面を併せ持っているのかと怖くて」

先生「双極性障害で他人を攻撃するというのはあまり聞かないことです。それならもっと、人格障害といった名前が当てはまるでしょうね」

わたし「ただ、夫には怒り狂うなことが多くて」

先生「それは配偶者さんがあなたに攻撃しないということをあなた自身、よく分かっているからですよ。その部分は双極性障害の部分に当てはまりますね。それは本来のあなたではないと、言ってしまったと思った後に配偶者さんにしっかり謝ってください。

後はね、双極性障害の人は基本的にいい人なんです。人から頼まれごともされやすいし、してあげたいと思ってあげる人なんですね。

そういう性格の部分はかなり当てはまってますけど、どうでしょうね」

わたし「確かに。周りの人の評判は気にしますし、そこは当てはまります」

まとめると、

・病気=症状ではなく、患者の気質や性格も判断材料になる。双極性障害の人は基本的に"いい人"。

・私の場合、気分の波が大きかった。ハイな時のエピソードも話していたことが双極性障害の疑いを濃くした。

・病気の診断の輪郭は曖昧なもの。当てはまる部分を見つける、強く出ている症状から判断して決める。

ということだった。

今はデパケンとドグマチールを飲んでいるのだが、デパケンは双極性障害の症状を和らげるための気分安定剤らしい。

私にはこれがよく効いていて、飲み始めてから感情の波がフラットになった。元々、有り余るくらいの感受性があったのでちょうど良いくらいだ。抑うつの症状はたまに出るが、ハイになることはほぼなくなった。

もう少し様子見で復職はまだ考えないでおいて、とのこと。自分のことを知れて、少し前進した。

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