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ジェンダーの観点からみるラオス

みなさん、こんにちは!
らんです。新メン、3年生と続いて今回からは2年生5人がnoteを投稿します!個性的なメンバーが続きますので、乞うご期待👍

さてさて、2年の春学期も早くも「期末」という言葉がちらつく時期となりました。私はこの春学期に何をしていたかと言うと、えるちゃんのおススメにのって韓ドラにはまりーの、韓国アイドルにはまりーので充実した日々を送っております😁真面目に学業面の話をすれば、もともと興味のあったジェンダー系の講義・演習を5つほど取っていて、こちらも充実しております。

今回のnoteは私の興味分野であるジェンダーの観点からラオスの人々の暮らしを考察してみたいなーと思っております。というのも、先日たまたま大学の図書館で風野寿美子著『明日を紡ぐラオスの女性ー暮らしの実態と変化のゆくえー』(2007)という、なんとも興味深い本と出会ったんです!この本には私が渡航中に抱いていたジェンダーにまつわる疑問に対する答えみたいなものが書いてあって、なかなかに面白かったのです。今回はその疑問と答えの共有をしようと思います。なお、注意点として以降の話は男女二元論的な観点から話を進めます。性の多様性は理解していますが、今回ばかりはご了承ください。

ラオス社会は女がまわしてる!?

昨年末、私はスーンの一員として初めてラオスという地に足を踏み入れました。ラオス滞在中にふと気が付いたのは、どこに行っても働く女性に出会うということです。私たちが毎年お世話になっている現地人コーディネーターさんも女性、レストランの従業員も女性、市場で店を出しているのも女性、小学校の先生も女性、、。どこに行ってもバリバリ働く女性の姿がありました。これは私の単なる思い込みですが、発展途上国の女性たちは家事や育児を担当して家庭内でいるイメージだったので、社会で働いている女性たちを見てびっくりしたのを覚えています。

外で働く彼女らを目にして、私は
「ラオス社会は女がぶんまわしているのか???」
という小さな推測のような疑問を持っていました。
さあ、果たして、この問いの答えやいかに、、

男は力仕事と権威、女は労働

ここで先ほど紹介した風野寿美子著『明日を紡ぐラオスの女性ー暮らしの実態と変化のゆくえー』(2007)から知識をお借りします。「ラオス社会は女がぶんまわしているのか???」という問いに対する答えとしては「半分Yesで半分No」といったところでしょうか。まず、「半分Yes」というのは、ラオスにおいて女性は一家の稼ぎ頭である場合が多いという点にあります。ラオスにおいて女性に求められることは、力仕事を除く労働全般と言ったところでしょうか。例えば、力仕事を除く農作業、家事、育児、小売業、内職といったほとんどの労働が女性の役割として考えられています。なるほど、通りで働く女性を多く見るわけだ。そんなわけで、ラオスの家計に占める現金収入の多くは女性による稼ぎだそう。こう見れば、ラオスの社会、特に経済面において女性の活躍度は高いわけです。ちなみにTOPの写真は働く女性が多くいる市場!

「じゃあ、男は何をしてるの?」と疑問に思うでしょう。そこにこそ、「半分No」の理由があるのです。ラオスにおける男性の役割はずばり力仕事と権威。農村部でいえば重労働な農作業は男性の仕事だそう。でも、もっぱらは女性が働いているので、その間男性は家で子守りをしているのだとか。そして、何より特筆すべきは公的分野においては男性が世帯主としての権威を行使して、儀式や行事に関わるという点です。例えば、本著の中の例でみれば、灌漑利用者会議において女性の参加は認められないという事実があります。女性の方が、金銭的出資においても、労働面においてもその灌漑事業に貢献しているのに参加は認められないのです。私の渡航を振り返っても、ある一定以上の権威をもった人は男性でした。例えばラオス政府の役人、郡長、警察官等々、一定以上の社会的地位は男性によって占められていました。(渡航経験済みの方はbasiを思い出して!)その点においてラオス社会は男性によってまわされているのです。

こんな風に書いてしまうと、なんだか男性が女性の労働を搾取する権威的存在の悪者のようになってしまうので(確かにその面も否めなくもないが)、男性側の苦悩も紹介しておきましょう。

男もつらいよ

「ラオスの男性は働かないで、でも権威はあって楽じゃないか!」と思ったそこの皆さん、世の中そんなに甘くないですよ。ラオス人男性の生きづらさはずばり家庭内にあり!というのも、ラオスは世界的に珍しい母系制が主流の国です。母系制というのは家族制度の一種で、夫が妻の家に婿入りする制度のことです(名義上、世帯主は男性であるが、)。つまりは、男性は義理の両親や妻の姉妹家族と共同生活を送ることになるのです。なんと気まずい!日本ではこういった家庭内での関係性ストレスは女性の語りとして捉えられますが、ラオスの場合は男性に多いようです。また、先ほどお話したように男性は女性ほどに経済力を持っておらず、また義理の家族と生活していることもあって家庭内での発言権は小さいそう。つまりは家の外でのびのびできても、家の中では肩身の狭い思いをしている人が多いのでしょう。

終わりに

以上、「ジェンダーの観点からみるラオス」でした。色々と書いてきましたが、資料も古く、調べも軽いものなので話半分でよろしくお願いします。にしても、ジェンダーは面白いですね。日本では男性が一家の稼ぎ頭であることや、女性が嫁入りすることは当たり前のように考えられている節がありますが、ラオスに行ってしまえば男女逆転してしまうのです。これだけを見ても、如何に私たちが普段からもっているジェンダー規範が社会的に構築されているのかが分かるはずです。
ち、な、み、に、、冒頭で話した韓ドラや韓国アイドルもジェンダーの観点から考察するのはとても面白いですよ!特に私が最近関心を寄せているのは韓国男性アイドルがもつ「男性らしさ」です。彼らが表現している「男性らしさ」は西洋のmasculinityやmalenessとは異なる点があって興味深い!!

ではでは、皆さん長々とお付き合いありがとうございました。
お次は、韓国大好きオシャgirlのここちゃん!


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