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【仏語15ヵ月目】語学入門書「ニューエクスプレス」って実際どうなの?レビューします。

フランス語の勉強も15ヵ月目を迎えました。

今月は「もう少し文法知識を埋めないと、勉強の効率が上がっていかないぞ・・・」と考えたので、
ニューエクスプレスという入門書を、また手に取りました。

今月のテーマは「時制」
今までもこの入門書を何回か読んできましたが、「時制」はちらっと見ただけでも明らかに複雑で面倒そうなので、一応目を滑らせるだけして後回しにしてきたのを、今度こそ体系的に理解しようというわけです。
「複合過去」だの「大過去」だの、本来こういった文法用語はもともと好みじゃないのですが、一つずつ丁寧に説明を読み、とにかく頭の中に突っ込んでいくことにしました。

また普段は「書く」という勉強法はあまりしてこなかったのですが、
これまでの経験からして、動詞の活用のような細かい点に注意を払うには「書き写す」という作業がうってつけなのを知っているので、一つ一つノートに書き写していきました。

結果、まあまだ時制表現を使いこなせる気は全然しないですし、ごちゃごちゃになってる点もあるとは思うのですが、自分の場合、
「動画などで、わからないながらもフランス語に触れる」
→「文法事項を確認する」
→「とにかくフランス語に触れる」
→「まだ抜けている文法知識を埋めていく」
→・・・(繰り返し)

というように、「触れる」「文法知識を学ぶ」の二つのスパンを繰り返すことで、文法を学ぶときに
「あ、これ見たことあるやつ!」
「なるほど、こういうことだったのか!初めて理解した!」
という感じで知識を埋めていくのが私には向いているようなので、これからも続けていこうと思います。

さて、ここから先は、私が使用した入門書「ニューエクスプレス」のレビューを書いていこうと思います。

白水社「ニューエクスプレス」シリーズはいくつもの言語のバージョンがある語学の入門書で(20か国語くらい?)、私が読んだのは「フランス語」「ブラジルポルトガル語」だけですが、
シリーズを通じて、出版社の意図やテーマが一貫している限り、他の言語の「ニューエクスプレス」シリーズでも、ある程度は同じことがいえると思います。
といっても言語によって著者が違いますし、各言語版について最終的にはご自身で中身を確認してみてくださいね

1、「ニューエクスプレス」シリーズとは?

簡単に言うと、ラジオ講座の「基礎英語」の三年間分を、一冊にまとめたようなものです。

1~20課まであり、それぞれ1課ごとに
「ダイアログ形式の例文」:1ページ
「新出単語」:1ページ
「文法事項の解説」:2ページ
というふうに進んでいきます。
基礎英語のテキストも、こんな感じでしたね。

そして合間にちょっとした練習問題や単語リスト、例文コーナーが挟まったりします。
もちろん、ネイティブの発音を収めたCDも付属します。
「ニューエクスプレスプラス」というバージョンアップ版では、音声ダウンロードもできるみたいです

20課×4ページとプラスαなので、ページ量は決して多くないのですが、
各課のダイアログに工夫が凝らされており、
1~20課と進んでいく中で、若干のストーリー性がありつつも、かつ文法面では初歩的な内容から複雑な内容へと発展していくため、
文法の基礎知識がたった一冊で網羅できてしまう、という優れモノです。


値段を確認したところ、私が持っているフランス語の「ニューエクスプレス」は税抜き1700円で、ポルトガル語の「ニューエクスプレスプラス」は税抜き1900円でした。
旧バージョンと比べると、プラス版は少し値上げしたみたいですね。


というわけでこのニューエクスプレスシリーズ、一日一課たった4ページずつ読むだけで、ひと月もかからずに文法の基礎が終わってしまいます。
しかしながら語学で肝心なのは、入門書を読み終えられるかどうかではなく、「本当にその言語が身につくかどうか?」です。

「中学英語三年間分」に相当するような内容を一冊にまとめた本で、果たして語学を身につけることはできるものでしょうか?

2、スタイリッシュで読みやすい!とっかかりの心理的なハードルを下げてくれる入門書!


この「ニューエクスプレス」シリーズは、手に取るたびに感心するのが、なんといっても「薄い」ことです。
厚さは1㎝程度ですね。

そしてデザイン色使いが工夫されていて、ごちゃごちゃしていません。
かわいらしく、かつスタイリッシュに作られています。

そして文字や文章ですが、日本語も外国語もとても読みやすいです。
文法の解説も簡潔でわかりやすく、『日本語がいっぱい書いてあって読む気がしない』系の解説では決してありません。


つまり、様々な点からして、「語学」という新しい挑戦に対する「心理的なハードル」を下げてくれるように設計されていると思います。

『語学を始めたい・・・、でも出来るかな・・・?』
と悩みながら書店の本棚の前に立って、
『あ、これぐらいなら私にもできるかも・・・』
と思って手に取る。
私も最初にフランス語のニューエクスプレスを買ったときは、そんな感じだったかもしれません。

でも私はその後、目は通したけれど、結局しばらく本棚にしまいこんでしまいました・・・。
なんでそうなってしまったのでしょうか・・・?


3、でも「この一冊だけ」での習得は難しいかも。何をどう補うか?

はっきり言いましょう。
語学には「量」「時間」がかかります。
言い換えれば、語学に関する「知識を学ぶ」こと自体は、すぐ終えることはできるのかもしれませんが、
「定着させる」「自分で使いこなせるようになる」という段階になるまでには、ある程度の量をこなす必要がありますし、そのためにはどうしても時間がかかってしまうものなのです。
(複数言語をマスターすれば、この過程を効率化できるらしいのですが・・・)

そして「ニューエクスプレス」シリーズは、その「知識だけ」を最小限にまとめてくれたものなのです。
だから私の意見では、ニューエクスプレスシリーズ一冊だけで、言語の基礎をマスターしようとするのはたぶん無理です。
読書をしたり、動画を見たり・・・、方法は何でもいいのですが「量」を他で補う必要があると思います。


しかしだからと言って「ニューエクスプレス」シリーズがよくないと言っているわけではありません。
なぜなら、先にも書いたように「中学英語三年間分」に相当するような内容を、ここまでシンプルに、かつ読みやすくまとめてくれた本というのは、とてもありがたいからです。

そしてお金の使い方としても、そこそこいい買い物だと思います。
なぜなら語学を勉強するのには必ずお金がかかりますが、出費を抑えたいならば「量」にはお金をなるべくかけるべきではないからです。
理由は単純で、継続すればするほど、金銭の負担が大きくなってしまうからです。
「量をこなす」を目標にするときは、とにかくお金がかからない方法を取ることをおすすめします。
WIFI環境下でYouTubeを見る、とか、図書館で本を借りる、とか、他にもいろいろ方法は考ることはできそうです。

そして「量」ではないところ、たとえば「文法の基礎知識」など、必要なところに絞ってお金をかけるのが賢い方法だと思います。

という点からすると、ニューエクスプレスシリーズに2000円前後のお金をかけるのは、いい選択だと思いますよ。



4、まとめ。ニューエクスプレスシリーズを買うべきか、買わないべきか。

というわけで、今回の話をまとめると、白水社のニューエクスプレスシリーズは、

・心理的なハードルを下げてくれるスタイリッシュな入門書!
・ただし、量は別のところで、補う必要がある!

ということでした。

量をこなすことの必要性に気付けないと、「入門書を読み終わったのに、全然覚えられていない、自分・・・」と不必要な自己嫌悪におちいって、結局本を本棚の奥にしまい込んで、語学の勉強自体をやめてしまう可能性もあります(昔の自分)。


というわけで、どんな基本書を購入すればいいか迷っている方の参考になれば幸いです。

ではまた。

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