見出し画像

起業家はwhyよりhowだ 〜JOBSCAMPから学んだこと〜

こんにちは、野口一馬です。
先日まで、JOBSCAMPというU30経営者に、全国から選抜された20名の起業を志している学生がボコボコにされる(いい意味で)プログラムに2ヶ月参加してました。


そのプログラムから見えたイケてる起業家とはどんな人をまとめます。


結論

から言うと、
イケてる起業家はwhyよりhowがイケてます。

事業においては、よくゴールデンサークルと称されるように、
whatよりhow
howよりwhy
といったように、

Why→how→whatの順で語るのが人を動かす上でベストだとされています。
Appleの例なんかが有名ですよね。

画像1

だから僕はてっきり起業する上でもwhyが一番大切な軸なんだと思っていました。


実際に8人の経営者の方がメンターとして講義をしてくださったり、フィードバックしてくださったりしたのですが、それぞれタイプはバラバラです。
また、参加していた学生も同じくバラバラです。

事業ミッションや、ライフミッション、
なぜ事業をするのか、なぜ今なのか、なぜ自分なのか、
全員が自分なりの答えを突き詰めていましたし、全員素敵でした。

かっこいい動機もあれば、不純な動機だってあります。

ここら辺はとても大事だと思います。

“自分を含めた、人を動かす上では大事だと思います。”

違和感

ところが、僕が感じた違和感は、
この人イケてるなー、この人みたいになりたいなー、
って方の動機や、事業をしている理由に必ずしも強い共感がなかったことです。

世間から応援されるためだったり、投資家を納得させるためだったり、組織を動かすためだったり、
人を動かすという文脈ではwhyはとっても大切だと思います。

でも、人生というスパンで、「人としてかっこいいか」という文脈で見た時、
正直whyなんてどうでもいいです。

僕はダーウィンの「種の起源」つまり進化論を読んでから、世の中は目的論ではなく、結果論だと学びました。
つまり、人類にとって目的を持って、使命を持って生きること自体に客観的な意味はありません。

じゃあ何が大事なのか

そこで大切なのがhowだという事に気がつきました。

なぜやるか?より、どうやるか。
なんのために生きているのか?より、どう生きるか。

事業の目的達成のために、どんな軸を持って行動するのか、
ここにイケてるのか、イケてないのかが分かれるなと思いました。

自分の使命に従うのか?
自分のワクワクに従うのか?
目的達成のためならなんでもやるのか?
家族の時間は大切にするのか?
会いたい人には何がなんでも会いにいくのか?
人を騙してでも成功に向かうのか?
従業員を人としてみるのか駒としてみるのか?
いい人を貫くのか?
時には自分を犠牲にするのか?
寝る時間は削るのか?
プライベートは確保するのか?
プライベートと仕事を分けるのか?


人としてどんな在り方で事業を行うのか。ここがwhyよりも考えなくてはならないポイントだと思いました。
その人の生き様は、whyよりもhowに鮮明に浮き出るからです。
人は成し遂げた事より、生き様に惚れるからです。

生き様の選択は人類皆平等だからです。

ナチスに強制収容所に収監された心理学者、V.E.フランクルの「夜と霧」でも、精神の自由は何人からも奪われることはないと説いています。

Howにも良し悪しはありません。個人がイケてると思うか思わないかです。絶対的な指標はありません。

U30経営者さんや、参加者の学生メンバーの中でも、
この人みたいになりたいなと思う人と、
やってることは凄いけどこの人みたいにはなりたくないなと思う人
にわかれました。人格を否定してるわけでなく、目的達成のための手段の選択の仕方として合わないなと思う方がいるだけです。

Howがイケてる人は、動機が不純だろうと、やっていることが失敗に終わったとしても、
ずっと尊敬の念を抱きますし、ずっと関わっていきたいです。

僕はどう生きたいか

JOBSCAMPの期間、今まで僕は何を大切に生きてきたいか、これからはどう生きていきたいのかずっと考えていました。

・生活にも温度や色を与える→脱効率至上主義
・馬鹿なことを賢くやる
・言葉を大切にする
・絶望に絶望しない
・嘘をつくときは、誰かが幸せになる時だけ
・真実に忠実に
・主観と客観の区別を意識する
・主観的判断を優先させる
・多角的に物事を考える
・難しく考えない
・実験的に生きる
・知らないことは経験しにいく
・自分の目で見たものだけを信じる
・経験してないことは判断しない
・シンプルなもの、既存にあるものを編集し、組み立てること自己表現する
・好奇心に従う
・「欲」と「幸せ」と「愛」を区別して認識する

Etc、、、

まだまだ他にもたくさんありますし、日々アップデートされると思います。

やりたい事なんて見つからない問題

もう大学生なら耳にタコどころかイカもできるほど直面する問題。
自分のやりたい事ってなんだ

やりたいことは探そうとするから見つからないのだと思います。
というか、順序が逆で、

どう生きたいか、を先に定義するべきです。

その生き方の上にやりたい事は乗っかってくる。
やりたい事なんて、抽象度も様々だし、この先いくらでも無限に出てくる。

・ファミチキが食べたい
・もうちょっと寝たい
・三つ星レストランにいきたい
・彼女が欲しい
・旅行にいきたい
・日本を元気にしたい
・大切な人を幸せにしたい
・社会問題を解決したい

こんなん一々考えてたらキリがないし、この中で自分が本当にやりたい事なんだろうって探しても見つかりません。

どう生きたいかを明確にすればするほど、勝手にやりたい事の優先順位も更新されます。
原体験、その時代、その環境の中でその生き方を実現できる選択肢なんて限られているので、それがきっとやりたい事になります。
ファミチキにしようか、、Lチキにしようか、、くらいの悩みはいつまでも付き纏うかもしれないが、、、

1年前までは無人島でサバイバル生活したいと思っていたのに、今では風呂敷を売りたいと思っています。
1年前には想像できていないような事も今はしています。
やりたい事なんて刻一刻と変わるからです。

でも"生き方"は変わってません。どう生きたいかは変わってません。段々と言語化できるようになっただけです。

結論

まあ何が正解かわからない、というか正解がない世界で、僕らはもがきながら生きて行かないといけないわけですが、

一旦、僕は
whyよりhowが大事なんだろうという仮説を持って生きてみます。

その仮説を持たせてくれたJOBSCAMPには感謝です。
これから事業を起こしていく上で多分割と結構本質的な問いに気づけた気がします。

U30の経営者の皆様、U23の学生の仲間たち、そして主宰してくださったカルさん

とってもとっても楽しかったです。ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?