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ワクチン、そしてウクライナ

政府やメディアや周囲の人たちが、ワクチンの安全性を訴えて接種を呼び掛けている。
接種証明を提示すると割引などのサービスを適用する商業施設やお店もある。

政府やメディアはウクライナの人道支援の必要性を訴えて募金を呼び掛けている。
売り上げの一部を募金に充当するキャンペーンを展開する企業も多い。

ところが、他の先進国ではワクチンやマスクの有効性は否定されているし、ロシアの経済制裁を実施する国とそうでない国とがある。

ワクチンは治験段階であり安全性が証明されていないし打つべきではない。
ロシアによるウクライナ侵攻はネオナチ施設を局所的に攻撃するものであり、ウクライナ人の虐殺はウクライナによる自作自演である。

ネットやSNSにもこんな情報が溢れている。
検索すれば幾らでも出てくるし、そういった情報を発信している人をフォローすることで、他の発信者や情報がどんどん出てくる。

しかし、多くの常識的な人々は、それらを荒唐無稽な妄言だと切り捨てる。「他の先進国ではこうらしい」というのは、伝えたい内容を強化する場合には使われるが、否定する場合には使われない。
多くの常識的な人々は、メディアのそういった性質に無頓着である。

ネットの世界では、子どもを虐待し殺してその体液を飲むセレブの悪魔儀式のことや、人間に姿を変える爬虫類型人類の話、ダーウィンの進化論を否定する話や地球は丸くないという話など、ファンタジー的な話で溢れている。

どこまでが本当でどこまでが嘘なのかわからない。それらの情報を精査することは大変な作業であり、答えがわからない場合もある。
そうであるなら、与えられた情報だけを評価したい。
そう思うのも無理はない。

私たち一般人が、コロナの恐ろしさやワクチンの有効性、プーチンあるいはゼレンスキーの思惑や人柄や政治的背景などを知る方法は無い。
私たちは識者や政府やメディアが発信する情報に従うしかないのだろう。

性善説という考え方がある。
人の本性は基本的に善であるという倫理学・道徳学説で孟子の儒教をルーツとする考え方だとされている。

自国の発展や経済、国民の安全や健康や世界平和のために政治家を目指すに決まっている。
人々の健康や福祉の向上に人生を賭けて医師を目指すに決まっている。
社会の公平性と国民の豊かさを実現するために真実を暴きありのままを伝えるために報道の仕事を選んだに決まっている。

あなたにそれらの思い込みがあるとすれば、それは性善説的だと思う。

ところが、政治家にも医師にもメディアにも不正や嘘が蔓延していることを誰もが知っている。

多くの場合、メディアが誰かを賛えれば、視聴者の多くはそれに賛同するし、メディアが誰かを叩けば、視聴者の多くはそれに乗っかる。
私たちの頭は自分に都合良くできている。

自分たちが理解できる範囲で、レベルで、まとめられた情報を、性善説的に鵜呑みにする時、それを伝えるメディアにも不正や嘘があるという事実が都合良く忘れ去られてしまう。

狼少年の悲痛の叫びに耳を貸さなかった村人たちよりずっと、私たちは矛盾を抱えている。
嘘つきの話を信じるという矛盾。

テレビや新聞、あるいは政府が発信する情報にも、嘘や間違いがあるかも知れない。
ネットの情報にもフェイクが紛れている。
テレビだから嘘、ネットだから正しいなんてことは思っていないが、テレビや新聞の情報だけを鵜呑みにするのは間違っていると断定できる。
自身の矛盾や都合の良さに甘えていては、真実を見極める機会を失ってしまう。

かつて私はガスライティングや集団ストーカーというものを知った時、恐ろしくて泣いた。
しかし私は、私自身が嘘つきで恥ずかしい人間だと知っているから、そういう犯罪があってもおかしくはないと思えた。

私の思考は性善説にも性悪説にも影響されない。
全ての人や組織にはさまざまな特性や背景があり、常識や思い込みでそれらを測ることはできない。

悪魔儀式のイルミナティやレプティリアンが存在したら恐ろしいけど、それが嘘だという根拠を持たない私は、そういうこともあるのかも知れない。自分が知らないだけなのかも知れない。そう考えている。

私たち人類が類人猿から進化したのでなければどこからどうやって発生したのだろう。
それはとても興味深い説だ。

荒唐無稽な現実は既に起こっている。
このCMを観て、あなたはどんな感想を抱くだろうか。
どのような分野でも努力を重ねた上でその高みに到達できる。
もしもピアノが弾けたなら、どんなにすばらしいだろう。
その思いがたくさんの偉大な音楽家や名曲を生んだ。
そこに人生を賭ける覚悟の無い人間が華麗にピアノを弾けること。
テクノロジーとしてはすばらしいが、一方で死に物狂いでピアノと向き合ってきた人々を冒涜しているように感じた。

あなたはムーンショットを知っているだろうか。

荒唐無稽なSF社会の実現に向けて、私たちの税金が使われていることをあなたは知っているだろうか。
内閣府が掲げるムーンショット目標をあなたはどう思うのだろう。
私は恐怖と不快感しか覚えない。

何かを100ゼロで判断するのは精神的には安定するのかも知れない。
しかし、私は運命の奴隷ではいたくない。
マトリックス世界の電池ではいたくない。
知らないうちにロボットになる人生などクソ喰らえだ。

私は客観的な根拠だけを信用する。
示された根拠が正しければどこの誰でも構わない。
誰がどんな情報を発信したかはまた別の話で、それはその人物の思惑や政治的背景を知るためのヒントとなる。

嘘と真実が溢れた世界なら、テレビ新聞政府だけの「常識的なテーブル」に並べられた情報だけを、性善説的に評価するのはあまりにも危うい。
ネットに溢れる情報を「真実か嘘かはあまり気にし過ぎず、とりあえずフラットに評価する。どの情報も100%信用はしない」位の軽い気持ちで受け取っていると、ある時、全く別の情報と情報が結びついたりする。
断片的な情報が結びつくと、他の情報が思い出されて深掘りしたりする。
そんな風に、自分なりの情報の取得方針を作っていけばいい。

与えられる情報だけで満足する飼い犬ではなく、情報社会を彷徨う野良犬でありたい。

ワクチンやウクライナについての具体的なソースは提示しない抽象的なnoteとなったが、あなたが自分の常識的な殻を破るための一助になれば嬉しい。

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