見出し画像

モノクロの効果

【療養日記2024 7月21日(日)☀️】

 昨日の話だが、妻は義姉と一緒に朝から出かけてしまい自分ひとり丸一日家にいた。ひと昔ならば自分一人で勝手に遊びに出かけただろうが、この暑さでは外出する気にもなれず家で大人しくしていた。

 午後からアマプラで映画を立て続けに三本見る。

1:シン・仮面ライダー

 庵野監督の「シン」シリーズだ。シン・ゴジラはまあまあおもしろいと思ったがシン・ウルトラマンは大して面白くもなく、こちらはどうなのだろうとヒヤヒヤしながら劇場で観た記憶がある。まあまあと言えばまあまあなんだけどテンポの速さにあっけなさ、それでいて難解で諄い設定などなどは何とかしてくれと思った。改めて観ても同じだ。

2:シン・ゴジラ:オルソ

 先述のシン・ゴジラのモノクロ編集バージョン。たぶんアマプラだから観られたんだと思う。なんでも庵野監督の提案で第一作ゴジラの迫力が伝わるようにとモノクロ編集版が作られたものだとのこと。正直な感想を言えば、

こっちで公開しなくて本当に良かった。

 だ、迫力も何もない。ビジュアル的にもかなり貧相に感じられる。

 そもそもそう見えるのには理由がある。この作品は現在の世界にゴジラが出現したストーリーでできている。現代が舞台なのだからわざわざモノクロにする必要もない。モノクロにさせる理由に説得力がまるでない。

 時代設定が現代なのだから出演者のメイクなども現代風にカラー撮影を前提としたものなのでモノクロにするとケバく映る。その辺りに気がついていたらわざわざモノクロにはしなかっただろう。ハッキリと言うが第一作ゴジラのような迫力はモノクロにさせただけでは表現できない。

 代わりにこの映画にはこの映画としての面白味やストーリー、そして迫力のあるシーンがひとつのセールスポイントでもある。折角迫力のある作品に出来上がり、ゴジラの動きもこの上なく洗練されているのだからこれは普通に色つきで見たほうが断然面白い。

 悪い映画じゃないのだから、変なところで足を引っ張った状態で見せるのはいただけないなと思った。

3:ゴジラ -1.0 / C

 なんだこの「/C」ってのはと思ったらこれもまたモノクロ編集バージョンだった。こっちの存在は昨日初めて知った。

 ただこちらは前述のシン・ゴジラ:オルソに比べるとリアリティが伝わってきた。要するに時代設定でモノクロが合うものと合わないものがハッキリしていて、この作品は終戦直後という時代設定とモノクロ編集がよく合っていたのだと思う。よく考えてみると時代背景から言えばこの映画は第一作ゴジラよりも前の時代の話だ。

 この映画は見れば見るほど緻密に作られた映画だなと感じる。これからもまた観直すことがあると思うがその時にはたまにモノクロのバージョンでも観たいと思った。

 モノクロでも通ると言うことはこの映画の時代に対する表現方法が良かったと言うことでもある。モノクロにしても違和感を感じぬメイクや照明遣いなど、当時を丁寧に表現できていると思う■

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?