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変なことって、どんなこと

今日の夕方、外を歩いていたら、川を挟んだ向こう側にバスケをしている男の子がいました。

昨日まで降っていた雪が残る真っ白な世界の中で、1人バスケをしていました。


日が傾き、水色とピンクが混じった淡い冬の空の下で、緑の帽子を被り、オレンジ色のボールを操るその少年に、目を奪われました。 

足を止めました。

だって、変だと思ったから。


私は雪の深い街で育ちました。
小さい頃、自分よりも大きな雪だるまを父と作って遊んでいたくらい、雪の降る街でした。
ですが、今住んでいるこの街は、そこまで多くは積もりません。

だからでしょうか、私には変な光景でした。
冬に外でバスケなんて、変な光景でした。

車が私の横を通り過ぎたとき、そこでやっと、自分が足を止めていたことに気づき、忘れていた肌を刺すような寒さに体が震えました。

家に着くまでの道すがら、ずっと考えていました。


変なことって、どんなことだっけ

なかなか答えが出ませんでした。
だって、私が変だと思ったことは、きっと彼にとって当たり前のことだから。

分かったのは、私が無知だったということ。
というより、想像もしていなかったということ。


子どもの頃思う変なことは、
初めて見る、面白いことなのに
少し成長すると、
自分とは違う、敵に変わってしまう、怖くなる

私はいつから、変なことに怖さを感じるようになってしまったんだろう。

無意識に自分を守るための変化だったと思うけど、
いつからだろう、

変なことって面白いはずなのに。



私は今日、冬でも外でバスケができると知りました。
あの少年のお陰で、変なことの面白さを思い出せました。

緑の帽子の少年、ありがとう。

世の中、変なことってそこまで多くないのかも。
あれ、じゃあ怖いことってそこまで多くないのかも。


これからは、変なことを、
自分の知識に、経験に変えていきたいな。

明日はどんな変なことに出会えるだろう。

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