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ウクライナ情勢とESG、平和を願って。③

戦争を知らない私が語るのは少し気が引けるが、1940年代と今を少し比較してみる。
現在との違いは今の世界を覆うようなネットワークがなかったことだ。

庶民が得てきた情報は街の電柱に括りつけられたスピーカーや、新聞、ラジオから流れ出てくるものだったであろう。

想像する。
その時代、情報を選択しろと言われていたら、どの話を信じるか。
ラジオか、負傷して捕虜になっていた海外の軍人か?幼い子が素直に全部のことを信じたとしても、大人はどうだろうか。

答えは明らかだろう。

想像する。
今までの人生、疑わず、教科書通りに習ってきた私たちの知る第二次世界大戦の日本の罪は少なからず日本擁護のバイアスがかかり、アメリカの子供たちが知る日本への原爆投下は少なからずそうしなければならなかったとアメリカ擁護のバイアスがかかっているのではないかと。
少なくとも、完全な中立の立場で記すのは実は不可能なのではないかと。

しかし、今はそれなりに中立にはなってきているのではないかとも思う。

インターネットは国境を近づけたとよく言うが、全くその通りだ。
芸能人でもない人間の意見も、それ故の節操のなさもスマートフォンを開けば次々と流れてくる。

そして、70年前は軍隊しかわからなかった戦争相手の状況がリアルタイムでわかってしまう。
デバイスの電源を入れれば、キーワードを入れれば悲惨な状況や戦っている人々が画面の向こうにいる。
声を上げてデモなどの行動を起こし、戦おうとする人もいるし、行動を起こさなくとも戦争を間違っているという意見を持つ人もいる。

しかしそれは、日本だから(アメリカやヨーロッパなどの民主主義国だから)伝わってくる情報であることを今回はっきりと目の当たりにした。

ロシアはどうだろうか。

連日放送されていたロシア国営テレビでのフェイクニュース、それでもインターネットを押さえつけることができず流れてくる真実。
それを、見て行動する若者、そんなネットを信じない親世代…

数十年後、明らかに間違っていたと子供たちは学校で学ぶだろうか。何かが違うと思ってデモを起こした人たちを正当化してくれるだろうか。立ち位置は微妙なところにあると思う。

そして、1か月以上経った今、説得はしていても誰も止められていない現実。

参考までに読み流してほしい。

この悲劇が起こってしまう原因の一つとして、国のガバナンスも関係してくるのではないだろうか。
日本が過去に犯してきた大罪【第2次世界大戦】も大きな目で見ると、止められないガバナンスに問題があったと言えるのではないだろうか。

昨年明らかになった日本大学理事長の脱税問題。懲役1年、執行猶予3年、罰金1300万円の判決。
誰も止める人がいなかったのだろうかと思ったが、多分止められなかったのではないだろうか。

2021年、私大改革のために、文科省が「学校法人ガバナンス改革会議」というものを設置した。
その会議に私大の理事の選解任権を持たせて、理事会を監督しようとしたが、企画当初は私大側が強く反発したそうだ。

「学校は社会の縮図です」

小さい頃はここで、人間関係構築の仕方や、せめてものルールを学びなさいよ。という教えだと信じて、それを頑張ってきた。
大きく見れば、相関関係、因果関係の話というが…

情報がたくさん流れてくる今、トップが暴走すればどうなるのか、それを監督するところがなくなればどうなってしまうのかまで教えてくれていたとは…!と不覚にも感動してしまった。

先生はすごく皮肉屋だと思う。
実は社会で大切なことを教えてくれていたんだね。ありがとう。

ここまで、現在のロシアのウクライナ侵略とESGに関する話をしてきましたが、そんなことよりも、何よりも、一刻も早い停戦と平和の訪れを願います。

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