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アメリカの株と日本の株

ここ最近の世界情勢が大きく傾く前の話だが、アメリカの株価が日本の株価の約10倍になっていたことがある。10倍…日本はどんどん貧乏になっているという話を最近よく耳にするが、まさかの10倍。こんなに大きな差が開いているとは思っていなかった。しかも、ここ最近の値上がりには本当に参ってしまう。玉ねぎなんて一か月以上口にしていない。
なぜ日本とアメリカの株価の差がここまで大きくなってしまったのだろう。

その原因の一つはバブル期までに遡る。
1989年12月、日経平均は未だに抜かれていない最高額を叩き出した。
38,957円。その頃のダウ平均は2,700ドル。日本円に標準を合わせたところで、どう見ても日本の方が上回っていた時代があったのだ。
今となっては、全く信じられない状況だが、何が起きたのだろうか…中高の政経の知識を頼りに辿ってみる。

日本が世界のアメリカに勝っている状況。これが長い間続いてしまえば、アメリカ側はもちろん面白くない。誰でもそうだが、一番になりたいのだ。それが世界の視点で見るとなおさら。
一番顕著に表れたのは、日米構造協議なのでは。
アメリカはまず初めに、非公正貿易の是正を目的として、スーパー301条というものを日本(その他の当時栄えていた国)に対して発動した。(輸入障壁及び市場をゆがめる慣行を持つ国を特定し、交渉の結果、当該国がその障壁・慣行についての改善措置を取らなかった場合には報復措置を取るもの)
政府調達に関する規制や経済的緩和を提案され、不条理な条件もたくさんあったが、日本はそれを受け入れた。
ここからは想像でしかないが、第2次世界大戦のあと、アメリカの管轄下にあったことも少しは影響しているのではないかと思う。恐らく、逆らえなかったのだ。
失われた20年(30年?このままだったら40年になってしまうのでは…!)の始まりともいえるのだろう。

現在にいたるまで、日本ではリーマンショックによる世界的大不況、さらに東日本大震災などの自然の大きな影響もあった。もちろん、世界中でも大きな事故・災害が日々起こっており、少なからず影響を受けているとも感じる。
何度も這い上がろうとしたのに、様々なタイミングが悪く、伸びようとしているところに蓋をするという状況が続いた。というか、今も続いている。最近、世の中はVUCA時代と言われていることにも納得がいってしまう。

それに加え、日本の財産の保有状態の特色もあるだろう。日本は自分の財産の半数以上を現金で保有する傾向にある。それに対してアメリカはその半数を株式で保有する傾向にある。(そのほとんどの割合は富裕層なのだが。)
ここではっきり言えることは、そもそもの保有手段が違えば増えるものも増えないということだ。

アメリカは、前回に記した新資本主義の方法で半永久的に(これは言い過ぎだが)株価を上げつつ自分の資産を得ていく。
バブルのようにはじけてしまったときには確かに怖いが…(アメリカ一国の影響では済まされないことが私にでもわかる)

日本でも投資をしよう!!!と最近の政治家は宣っているが…変化を極度に恐れる傾向にある国民が、そうですね!!!と二つ返事で変わるか?難しいに決まっている。そもそも投資する程の金など 溜まっていないわ。
そんなわけで、日本が投資大国になることが適切なのかと言われても、素直にうなずくことはできない。投資できるならとっくにしてるわ。


本当にこれからどうしよう、という悩みは尽きない。

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