見出し画像

脱炭素について

脱炭素って実はかなり難しいのでは??と最近思うようになった。

Appleは2030年までにサプライチェ―ンを通してCO2の排出量を0にしますと宣言しているし(2030年時点でCO2を排出している企業とは契約を切るかもしれないとかなんとか)
今まで世界のトップを走ってきたトヨタ自動車はEV自動車の開発に着手。
その他日本の大手企業もみんな口をそろえて、2050年(あるいはそれよりももっと前)を目標にCO2排出量を0にします!!と宣言している。

脱炭素の概念は、温室効果ガスの排出量から森林などの吸収量を差し引いて実質0にすること。
産業をしている中で温室効果ガスの排出を0にすることではないが、それでも企業は排出を抑える工夫をしなければならない。

ただ減らそうとするなら全停止の沈黙すればいいが(中国みたいに)、そんなわけにもいかない。

そんな中、脱炭素の一例として最近目にするのはサステナブルな商品。エシカル消費とも言うだろう。

これは、よく思いついたなぁと感心した。
少し値段が上がっても、顧客(消費者)に二酸化炭素の排出の責任を転嫁するのだから。
(つまり、今サステナブルな商品を買わないあなたは、環境破壊に加担していますよ、その責任をわかっているなら従来の商品を買ってくださいね…と)

ある程度生活が安定している人だったり、バブルで少々浮かれている人だったりには効果は抜群。
しかし、一般人、薄給新卒に果たして効果はあるのか??と思ったりする。最終的には全商品がこの対象になってしまえば問題はないのかもしれないが、(生活が困窮する人が増えるかもしれないが)貧困化が加速しているといわれる日本において安い商品と少し高い同じスペックの商品(サステナブル)を並べられたら、絶対前者を選ぶなあと。

ああ、これが持つ者からいただくという原理か。と妙に感心してしまった。(実際エシカル商品かどうか関係なく、安い方を手にする人の割合がまだまだ多いらしい。)

なんて考えていると、ジェンダ―ギャップも関わってくるのだが、この話はまたいつかにおいておく。

もう一つ、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)。
財務諸表だけで企業を評価するのではなく、これからは数字では表しきれない面からも多角的に考えて企業のこれからを見通していこうじゃないかというもの。
最近はCGコード(プライム市場で特に)やISSBが6月に出すルールのベースなど、どのルールにも組み込まれている印象。

それだけ説得力があるということなのだろう。

そして、日本人は示されたルールは守る。(えらい。)
その証拠に、ここ数年のTCFD賛同企業数はずっと日本がNO1。さすが。

そして、TCFDに沿って開示された内容は株主たちの判断に大きな影響を与える。
さすがグローバルな時代。

しかし、平和平凡の私は、国の覇権争いとかなしに、純粋に最大限守れるルールを作って環境維持していけばいいのに…と少々悲しくなったりもする。

暴力的にねじ伏せるわけではないが、自分が世界のトップに立ちたい。
いつの時代も起こりうる普通のこと。
ESGの適応は、ある意味でグローバルな戦争になっているのかもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?