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お金に関する不安を避ける

前々回の記事にて幸福とは肉体的、精神的な苦しみを避けた状態だということを書きました。

今回の記事では、精神的な苦しみを避ける具体的な方法に言及していきます。おさらいです。


<精神的な苦しみの代表例>

・お金に関する不安

・(主に広告から生まれる)過剰な欲望

・依存症


今回は資本主義社会に生きている限り避けることができない、お金に関する不安の避け方について考えていきます。


86.6%がお金に不安を感じている

BIGLOBEの「お金に関する意識調査」(2019年)によると、「お金に関して不安を感じることがあるか」の質問に、「ある」(50.5%)、「たまにある」(36.1%)と、合計86.6%が不安を感じていることが分かった。


理由を見てみると、以下のようになる。

1位は「収入が少ない」(59.1%)

2位は「貯蓄や資産が少ない」(53.5%)

3位は「老後に年金がもらえるかわからないから」(43.1%)


幸福にるためにお金の不安を取り除くことが必須だとすると、86.6%が幸福になれないということになる。


何故お金が精神的苦しみを生むのか

お金がないと何かを購入することが出来なくなり、それは肉体的な苦しみに繋がるからではないだろうか。

例えば、

・空腹

・暑い寒い

・危険に対する恐怖


上記は日本で普通に生きていたら解決している苦しみなのだけれど、最低限のお金を持っていないと解決しきれなくなる。

お金がなければ食べ物が買えないし、お金がなければエアコンをつけられないし、お金がなければ安全な家に住めないからだ。

こうした、肉体的な苦しみに直結するのではないかという恐怖がある限り、お金を失う不安は我々にとって大きなものとなる。

不安を払拭するためには、生涯に渡って肉体的な苦しみを感じない生活ができるほどのお金を手に入れる必要がある。それが手に入らないうちは、頑張って働き続けるしかない。

そうして人生の多くの時間を労働に費やすことになり、労働に対する悩みが関連して生まれてくるというサイクルが生まれる。


働いてお金を稼がないといけないのか?

以下の肉体的な苦しみを生涯に渡って解決するためにお金が必要となる。

・空腹

・暑い寒い

・危険に対する恐怖


だが、実は日本に生きている限り、この肉体的苦痛を避ける方法は労働以外にもある。

例えば、

・生活保護を受ける

・親の家で生活し続ける


という方法である。

生活保護は10万円以上は支給されるようで、贅沢は厳しそうだが、肉体的な苦しみを避けるには十分な金額である。

親の家で生活し続けることも、多くの人にとって贅沢をしなければ肉体的な苦しみを避けるには十分な環境だろう。


こうして考えていくと、日本に生きている分には、お金を無理して稼いでいなくても実は肉体的な苦しみは避けられそうである。

ということは、お金の不安は突き詰めて考えると贅沢ができなくなることへの不安であるようだ。そうだとしたら、思い悩む必要は実はないのかもしれない。


何故お金の不安が消えないのか?

おそらく、人間はそこまで遠くの未来のことを考えることが得意でないからではないか。

老後の不安を多くの人が抱いているが、何十年も先のことを真剣に考えるようになったのは何万年という人類の歴史において、せいぜいここ2千年程度だと思うので、一言で言うとそんなに遠い未来を見ながら生きるようにできていないのだろう。

さらに、経済ともなると、目先の株価も予想しきれないのに、老後の経済状況なんて読み切れるわけがない。

予想や想像をして、それに対して最善と思う動きを行うことはもちろん重要だが、不安になる必要はないし、予想しきれない未来に不安を抱いて今の幸福を損なうことが何よりの不幸だろう。

遠い未来の予測は行っても、不安は捨て去ってしまえばいい。


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