4階からダイブした仔ネコ

昨夜はずっと仕事で使うチラシ制作に没頭していた。LPはよく作るものの、手配りするチラシ作りは初めてなので、なかなかうまくいかない。デザイン系の仕事をしている娘(今年嫁にいった)にメールすると、「デザインの4大ルール」なるものを教えてくれたので、なんとなく方向性をつかみ、作業再開。過集中の本領を発揮して時刻は夜中の2時半。ともだちとチャットして、さあ寝るかとベッドへもぐりこんだ直後、娘からメッセージがきた。

タフィーが4階から飛び降りて脱走、行方不明。

解説用の画像までついている。タフィーとは、5月から娘たちが飼っているネコで、まだ生後5カ月だ。こんな高さから飛び降りたの? でもって、生きてるわけ?…というのがまずの疑問だったけど、もちろんそんなコトは確認できない。駐輪場の屋根に着地して、隣のマンションの方向へ走って消えたらしい。

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娘のメッセージから、絵文字、笑、wwwなどが一切消えている。思いつめているに違いない。胸が苦しくて張り裂けそうなんだろう。母としては、ネコの心配よりも、娘たちの心労が気の毒だった。昔、飼っていたネコが逃げた時、一睡もできなかったし、悪いことばかり考えてしまうものだ。

・大通りまで出て、車にはねられたんじゃないだろうか。
・野犬にかみ殺されたかもしれない(都会に野犬なんていない)。
・世の中には観音開きの車があって、野良猫は音もなく吸い込まれるらしい(そんな都市伝説を信じる方もどうかしている)。

娘の気持ちが悪い方向へ向かないように、後ろ向きな言葉は使わず、「怖くてじっとしてるかも」「用心深いから車には絶対近寄らないよ」「向こうも今頃反省して、お家さがしてるかも」など、だいじょぶだいじょぶと信号を送った。

試しに「猫 脱走 マンション」でネットを検索してみて。「最悪の場合…」を想定しているバッドエンディングな記事と、「帰ってきました!」で締めくくる、ハッピーエンディングなものと、見事にまっぷたつに分かれている。まだ起きてもいない悪い状況を読んでもしょうがないから、成功例の記事だけ拾って、その飼い主さんの行動を追ってみた。

…あれ? これってもしかして、普段の生活すべてに言える?

ネガティブな方向に重きをおくことは、悪い状況に陥った時の備えで、あらかじめ準備や覚悟ができるから安心なのかもしれない。

けど、わたしはちがう。

起きてもいない不安要素を考えるのは時間の無駄だから、どうせなら起きてもいないラッキーなことを考えたい。たとえ悪い結果が待っていても。…その時はその時に考えればいい、対処すればいい。

とにもかくにも4時を過ぎた頃、さすがに寝落ちてしまったが、翌朝7時、「いた」というメッセージと共に夫くんに抱っこされたタフィーちゃんの画像が届いた。

ほらね、ポジティブ思考、大切なのよ。

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ジャニーズ系のベビーフェイスな夫くんは、無精ひげが生え、いつものコンタクトじゃなくてメガネ姿だった。で、蔓延の笑みでうれしそう。かたやタフィーちゃんのすっとぼけぶりが…笑。これだからネコはかわいいよね。

ふたりは夜通しあちこち探しまわる間に、チラシを作成、朝を迎えて電柱に貼ろうとしたところ、タフィーちゃんを見つけたそうな。…よかったことは言うまでもないが、このチラシの簡潔でわかりやすいことに感動。通常の娘なら絶対に使わないであろう、赤と黄色のマクドナルドカラーでまとめられている。記念に一枚くれるそうだ笑。

↓ バツの悪そうな表情のタフィーちゃん。将来有望ですね。

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ちなみにチラシ作成代(コピー)に1800円、隣のマンションの駐輪場のカギを開けてもらうのに5000円かかったそうです。タフィーちゃんが無事に戻ったんだから、安くついたじゃないか。




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