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『森の生活−ウォールデン−』


 ヘンリー・デイヴィッド・ソローは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州コンコード、ウォールデン池の畔の森に自ら小屋を建て、1845年7月から約2年2ヶ月一人で生活をしました。
 ソローは、森の動物や植物を観察し、農作業をしたり、人間や社会について考察しながら生活し、その経験をもとに『森の生活−ウォールデン−』を執筆します。
 ソローの思想を要約すると。文明の進歩によって人々の生活はより便利で快適になっていくが、その一方で一部の人達は騙されたり偽りの情報に踊らされたり、健全な精神をも失うかもしれない。というものでした。
 ソローとはどういう人物だったのでしょうか? 彼のいくつかの側面の一つに奴隷制度反対があります。
 1845年のアメリカ合衆国では、奴隷制度はまだ存続していて、ソローは黒人奴隷制度とメキシコ戦争に反対を主張し、人頭税という税金の支払いを拒否します。そのためウォールデン池で生活している頃、逮捕され投獄されました。しかし、ソローの叔母が代わりに人頭税を払ったために、一晩で解放されました。この時の経験が『市民の反抗』という論文になります。そして、時を越えてその論文は、インドのマハトマ・ガンジー、マーチン・ルーサー・キング牧師や多くの平和的な反抗者達に影響を及ぼしました。
 



 

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