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『ブッダのことば スッタニパータ』その③ 大乗仏教と小乗仏教


 お釈迦様の死後から200年から500年くらいの間に、仏教は18の部派に分かれてしまいました。18部派の中の一つが後に大乗仏教になります。中国や朝鮮や日本と、主に北へ布教発展したので、北伝仏教ともいいます。
 大乗仏教とは、字の通り、大きな乗りもの。仏教の神様が、国家や大衆や全ての生命を、大きな乗りものに乗せて彼岸の世界へ渡らせてくれるそうです。

 大乗仏教と対になってるのが、小乗仏教です。小さな乗りもの、手漕ぎボートのようなイメージでしょうか?
 タイやカンボジアやスリランカ、南方へと伝わったために、南伝仏教ともいいます。小乗仏教と名付けたのは大乗仏教側で、やや貶める意味もあるのでしょう。もとは上座部仏教、テーラワーダ仏教とも言われてました。18部派中で最古の部派でもあり、お釈迦様の教えを全く変えずにいるので、原始仏教とも言われます。

 日本の仏教徒数は8397万です。この数は。名簿上一応檀家なので数に入れてる、とかでしょうか。日本の仏教の大多数は大乗仏教です。その数は年々減少していますが、人口が減少しているのだから、あたりまえとも言えます。
 『スッタニパータ』は大乗仏教の側からは、経典とされていません。そもそも中国で一部しか漢訳されなかったので、北伝ルートでは日本に伝わらなかったのです。

 一方、小乗仏教と呼ばれていた、上座部仏教では『スッタニパータ』はとても重要な経典です。
 その上座部仏教が、近年少しずつ勢いを増しています。日本テーラワーダ仏教協会という団体が最も勢いがあるようです。その団体以外は、独自にたくさんのサークル的な活動が広がっていて。中には大乗仏教の僧侶が、上座部仏教を独学して教えているケースもありました。それが宗派によっては規則違反になるところもあって、破門されたりと、、。信仰はやっぱり色々ありますね。

           つづく
 

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