「幼児教育の無償化」、ついに実現されたって知ってました? 私は知りませんでした。

2019年10月から幼児教育・保育の無償化制度が始まった。っぽい。

2017年12月の「人づくり革命」にて、国が「幼児教育の無償化」を掲げていたが、これが実現されたのだ。
国が幼児教育の無償化に踏み切ったのには、以下の背景がある。

・子育てや教育にかかる費用が少子化の一要因であり、国民からも補助を求める声が大きい
・幼児教育を受けたことにより、 将来の所得の向上や生活保護受給率の低下等の効果が著しいとする研究結果がある(参考:ペリー就学前プロジェクト )
・イギリス、フランス、韓国では、幼児教育の重要性を踏まえ、無償化の取組を進めている

人づくり革命に関しては認識していたものの、実際に無償化がスタートしたことを知ったのは恥ずかしながら最近だった。(年末年始の帰省中です)

これは完全に私の情報感度の低さが問題なのだが、試しに周りの友人数名に聞いても「知らなかった」との声が返って来、TwitterやNewspicksで検索してみても、なかなか関連するコメントや論争が上がってこない。私が見過ごしていただけなのか(普段テレビをあまりみない・・・)それともあまり大々的に報じられていなかったのか・・・実際のところどうなんだろう。わからない。(いや、お前のアンテナが低いだけだよって失笑した方はそっと教えてください)
真偽のほどは定かではないが、とにかく情報収集力を反省した。ちゃんとアンテナ張っておきます。


ただ、「幼児教育の無償化」はどうやらポジティブな事ばかりでもないらしい。

外国人学校が対象外とされたり、都市部での待機児童が逆に増えることが見込まれたり、保育の質が低下が懸念されたり。そもそも、無償化にあたり財源が足りないと非難轟々だったりエトセトラ。


その中でも一番大きな石だと私が感じるのは、保育士の待遇についてである。
保育士の待遇は、決して良いとは言えない。いや、はっきり言うと良くない
3歳からの幼馴染が保育士をしているが、彼女の話を聞いていると
学期ごとのイベント付近の早朝出勤・サービス残業・持ち帰り業務は当たり前、保護者からのクレーム(いわゆるモンスターペアレント)も日常茶飯事、過酷な勤務状況にも関わらず給料は低く休みもままならない、人事制度もきちんとしたものがあるわけでもないので、勤続年数によって少し上乗せされていく、という地獄の状況である。

彼女は一度保育の現場から離れ一般職に就いたが、「それでもやはり子どもの教育に関わりたい」と去年からまた保育職に復帰している。(頭上がりません)
だが、実際はそのまま離職してしまい、潜在保育士※ となる場合が圧倒的に多いだろう。
(※ 潜在保育士とは:保育士資格を持ちながらも保育施設に勤務していない人のこと。)

やや古いデータだが、2015年時点で保育士登録者数は約119万人、勤務者数は約43万人であり、潜在保育士は約76万人にものぼると言われている。
そして見てください、登録者数のうち96%と圧倒的多数を占めているのが女性です。

スクリーンショット 2020-01-06 0.44.43

出典:厚生労働省

保育士の労働環境、そして職業の地位が向上していかない限り、
本当の意味での幼児教育の底上げは成し遂げられない、と思う。
もちろん、働くお父さん・お母さんの負担を減らすことも急務ではあるのだけれど、そもそも受け入れ側の保育士がいなかったら成り立たんのやで・・・・・

じゃあどうしたら良いのか、という答えはまだ私にも出ていないのですが・・
保育士の待遇を担保するために、評価制度を設計していくこと、は解決案の一つではないかと思っている。この辺り、きちんと設計して実践できている園はあるのだろうか。また時間がある時にでも調べてみたい。良い案があったら or 知っていたら教えてください。

保育園無償化にあたり、改めてこの本を読んでみると学びが多かったので
またこのテーマについてはどこかで触れます。


366日note更新チャレンジ中。よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはモノではない特別な体験に使いたいです。