パパ活を羨ましいという女性のぼやき
「いいなぁ、パパ活が羨ましい」
隣に座っている女性はそう、ため息混じりにいいました。
容姿は決して誰も羨むようなそれではなく、歳は30を超えて前半くらい
男ウケというものからはほど遠いものである彼女は言いました、たしかに言ったのです。
「いいなぁ、パパ活が羨ましい」と
彼女はというともちろん異性の関係はない。つまりは彼氏がいない。
そんなのは別にいまのご時世は珍しいものではないが、彼女の場合は別にいらないからという選択ではなくできないのだ。
興味がないといってはそれまでなのかもしれないが、それは自分の容姿にも出ていて誰かに好かれようという気遣いのよそおいというものとは違うのです。
そうであるならば、決まって人間関係というものもとくだん多いわけではない。
趣味といえばソシャゲ
それを自分が遊びたいという意志のもとではなく、反射のような感覚で向き合うわけですから何だか寂しいような気もするのです。
サラリーマンで働く女子は、いえ女性はいうならばOLというやつで
今となっては死語なのだろう
「毎日の繰り返し」と「忙しい」という仕事をやるというよりこなす毎日
疑問を抱かないわけではないが面倒だが勝つために何も思うことはない。
そうそう、パパ活は羨ましい
簡単にお金が入るのだから、いい
男の人と身体の関係を持つだけで高収入
しかも自分で働き放題
なんとも素晴らしい自営業だろう
または、一緒にご飯を食べてお金をもらえる
要は彼氏ごっこというものをやればいい
これまた、楽そうだ
羨ましい
楽してお金をもらうはいい
宝くじより確実だ
でも、年齢が、容姿がその需要を満たさない現実があった
さて、過ぎったあとは思うことはひとつ
「面倒臭い」
よかった、わたしは賢い
めんどくさいでいつでも道を踏み外さずにいられるんだ
わたしはそれでいい
……
なんて、これはカフェで隣にいた30歳前半くらいの容姿があまり気にしていない
女性の「いいなぁ、パパ活が羨ましい」という台詞を聞いた、『僕』のなんか想像したことだ。
これ以上は物語は進まない、だって彼女は面倒臭いっていうだろうから
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