篠笛奏者の快感

本気にならないとこの快感は分からない

本番前皆の緊張感に包まれながら衣装に着替える
鏡の前に立ち衣装確認

舞台裏に行けばもう俺の時間。
緊張感でピリピリするこの空間、結構好き。

さあ、ブザーが鳴る。皆自分の立ち位置につく
演奏へのカウントダウン

さあ、スタートだ

照明がつく
太鼓の音が響く
観客の目線は太鼓に釘付け

俺を見ろ

大きくゆっくり構える
音を出す。それと同時に照明が俺にあたる
観客、カメラ全てが俺を見る。

この快感がたまらない

ゾクゾクする、この舞台上で俺を皆が俺を見ている
俺が主役だ
目線は非常口
スッポトライトが眩しい
この時間大好きだ
ソロなんて無くてもすべて俺の音だ

気づけば終わってる
大好きな時間は一瞬だ