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パンやスイーツでマーガリンがよく使われる理由をパティシエが考えてみた

はじめまして、自然素材のオンラインスイーツショップLagom Sweets Laboです。

少しだけ私達の自己紹介させてください。

パティシエである夫は昔、仕事に支障をきたすレベルの色んな体調不良を抱えていました。ある時、妻の私が始めた食養生をきっかけに身体が生まれ変わったように健康になっていった体験から<素材にとことんこだわったスイーツを作りたい!>と思い、現在夫婦でその準備にてんやわんやしている毎日です。

そんな私達がスイーツや食べもの、日常の出来事を通して感じたことをこのnoteに残していこうと思います。

よろしければお付き合いいただけると嬉しいです。

パンやスイーツとマーガリン


私は職業柄、原材料表示を熟読するのが趣味なのですが、

パンやスイーツでは
原材料の2番目や3番目にマーガリン、ショートニングがランクインしてる事も珍しくありません。

なぜに「マーガリン」が選ばれるのか?
今回は作り手の視点から考えてみたいと思います。


マフィンや菓子パンなどふわふわが美味しくて人気の生地は
時間が経つにつれて"固く"なってしまいます。

そしてだんだんパサパサした生地になって美味しくなくなってしまいます
ただこれはトースターなどで軽く焼き直せばまた焼き立てに近い生地に戻ります
(それでも日が経つにつれ劣化はしてきますが…)

バターを沢山使ったリッチな生地なら
この固くなるスピードが緩やかになります。

これがさらにマーガリンになると時間がある程度経過してもパサパサした生地にならず、バターよりもふわふわをより長い間維持することができます。

(これはマーガリンとバターの水分量の違いとか色々ありますがそれはまたの機会に)


そんなわけで
買ってすぐ焼き直さずに食べたい人が多いと思うので
その時に"ふわふわで美味しい"と感じてもらえるようにマーガリンが選ばれる

というのが一つ理由として考えられるのではないかなぁと思います
(作業性の問題とか色々他にもありますが)

ちなみに他にも
"ふわふわ"生地を長く保つために影響を与えるものとして
・小麦のグルテン
(品種改良されたものはよりふわふわになるように改良されている事が多い)
・添加物
などもあります。


焼きたての
"ふわふわ""もちもち"
をマーガリン、ショートニング、添加物、品種改良された小麦グルテンの力なしに
「維持する」
というのは至難の業…

日本では
"ふわふわ""もちもち"生地の人気は絶大

そんなニーズのためにマーガリンが選ばれるのも当然だよなぁ
と思ったり

一方でマーガリンのデメリットといえば
トランス脂肪酸とジヒドロ型ビタミンK1の人体への影響もさることながら
原材料が遺伝子組み換え作物やパーム油など環境破壊の一要因である事も見逃せない点です。


マーガリンを使いたくなくても使わざるを得ない作り手の気持ちもわかるし

それでもやっぱりできるだけマーガリン、ショートニングを使ってほしくない消費者の気持ちもわかる

一概に「マーガリンは悪だ!」とは言えず、

何にでもメリット、デメリットがあってどちらも含めて
"私は何を選択肢するか?"
これに尽きるなぁと思う今日この頃。

一人ひとりが背景を知る事で
"私は何を選択するか?"を意識すれば、色んな事がハッピーに循環するんじゃないかと本気で思ってるちっぽけな私です。

そんなわけで
流行りのふわふわではないですが笑、

美味しい自然素材スイーツを日々開発中の"Lagom Sweets Labo(ラーゴムスイーツラボ)”現在オンラインショップ開店準備中です!
(オープンは9月下旬以降の予定です)

ぜひフォローよろしくお願いします。


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