推しが９人増えました【#さくゆい劇場】
※記事内に稽古中の秘話・裏話などはありません。ご了承ください。※
初めて目の当たりにした舞台の演出
にじさんじフェス2023
「さくゆい劇場〜この旅館、ほんまアカン！〜」
弊社、放送作家事務所の「ライターズ・オフィス」でお世話になりまくっている先輩・寺田さん、そして今井さんと共に、一部脚本を担当させていただきました。（全体を通しては主に寺田さんが執筆されました！）
演出は、ご自身も脚本・演者としても活躍されている伊達さん。
今回の稽古で自分は「演出をつける現場」というものを、初めて目の当たりにしたのですが…凄いですね、演出って。
ただの１行のセリフの間にドラマを生み出してしまう。首の角度、立ち位置の微妙なズラし方、顔の振り向くタイミング…台本には１ｍｍも書かれていない情報量が動作として掛け合わされることで、演者の演技、台本の単語一つひとつがより強い意味を持って粒立ってくる。
”演出”という仕事の凄さを肌で実感しました。今回、稽古中に伊達さんがしきりにおっしゃっていた「演劇っぽさ」。バーチャルなお笑い演劇という未知の分野だからこそ、その「っぽさ」が、舞台の格式を１段階上げていたように思います。
「ウミガメのスープ」から「さくゆい劇場」まで
つくづく、あれほどの規模でイベントが行われる様子を目の当たりにすると、自分が作家を始めた２０１６年の段階でまだ「にじさんじ」が存在しなかったとは、到底信じられません。この時系列を考えると、いつも頭がバグる。自分が知った頃には既に、「１５年目のコンテンツです」とでもいうような足腰の強さを感じていました。
個人的に、自分がにじさんじを知ったのは、作家４年目の、２０２０年の末とかだったでしょうか。
当時はよく事務所に泊まって作業していて、ネカフェのシャワーとの往復の毎日。椅子を３つ並べて、その上に寝ていました。
そんなときに、「ウミガメのスープ」というゲームを知って、YouTubeで動画を漁り、「カプリティオチャンネル」を知って、そこから「オモコロチャンネル」とのコラボ動画に行き着いて、「匿名ラジオ」を聴くようになり、「月ノ美兎さんゲスト回」を聴いた、みたいな流れだった気がします。
振り返り配信を観ていて、出演者の方々が待機時間にウミガメのスープで遊んでいた、という話を聞いて、そんなことを思い出していました。
これまでも何度かnoteに書いてきましたが、にじさんじのライバーの配信にはいつも笑わせてもらっていたし、仕事のお供として、いつも近くにありました。
まだそこまで構成の仕事も多くなく、細かな業務の数々に疲弊していたあの頃の自分に、ネカフェの小さいドライヤーで必死に髪を乾かしていた頃の自分に、にじさんじさんと仕事ができますよ、と教えてあげたいですね。
忙しい日々を支えてくれたコンテンツに、少しでも助力できる。こんなに嬉しいことはありません。
誰も正解を知らないチャレンジ
脚本のオファーがあったのは、いつ頃だったでしょうか。
嬉しかったし、「どうすればよいのだろう」という不安。
バーチャルで、舞台で、お笑い…限りなく業界初といえる大規模なステージだけど、前例がないから想像もつかない…。手探りで始まったことが、改めて、こうして形になったことに、一安心です。
始まる前は大きな不安でドキドキしていましたが、気付けばその不安はワクワクの方のドキドキに変わっていきました。
スタッフを含め、この「さくゆい劇場」という舞台を”自由に面白がる”雰囲気が、稽古を重ねるたびに増えていったように思います。
ライバーの皆さんが演じるたびに、役とセリフが粒立って、魅力が増していく。
ほんとに、稽古ずっと楽しかったです。なんか合宿みたいで。
そしてそれ以上に、ずっと真剣で。
何回目かの稽古で演出の伊達さんも、「稽古にこれだけの緊張感で臨めるのは珍しい」とおっしゃっていたので、そうなのだと思う。自分の出番以外でも、皆さんの意識がしっかりステージの方に向かっている感じがした。
推しが９人増えました
今回の出演ライバー９人は、もちろん、このお話をいただく前から配信を観たことがありましたが、今回の舞台を通して、もっと好きになりました。本当に、素敵な方々ばかりです。
最初に書きましたが、あまり裏方の自分が舞台裏をつらつら語るのも無粋なので、秘話や裏話などはこのnoteにはありません。公演直後の、出演者の皆様の感想／振り返り配信をご覧いただければと思います。なので、自分からの感想はもう、９人分をひと言ずつで。
一生懸命で、
ワクワクして、
ヤバくて（良い意味）、
頼もしくて、
真摯で、
明るくて、
ムードメーカーで、
ヤバくて（良い意味）、
温かかったです。
（順不同、ご想像にお任せします。）
本当に出演者の皆様、スタッフの皆様、お疲れ様でした。
本番が一番、面白かったです。
２０２３年、推しが９人増えました。
おまけ【ウミガメのスープ】
８人の人間と１人の異種族が、人の頭を叩いたり、派手に転んだり、裸で暴れたり、大きな爆発音を響かせたりしているのに、それを見て人々は笑っている。どういうこと？
Q.それは現実に起こったことですか？
A.はい
Q.頭を叩かれるのは１人ですか？
A.いいえ
Q.その爆発音は、多くの人を驚かせましたか？
A.はい
いただいたサポートは、作家業の経費に充てさせていただきます。