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「ありがとう」は魔法の言葉〜愛情ホルモン、オキシトシン~

近所に住む伯母が亡くなりました。誰にでも穏やかで、優しく接してくれる人でしたので、家族葬なのに、親戚が大勢集まりました。喪主である従姉妹が話した伯母の話の中に、「孫が腹痛を起こすと、一晩中ずっとおなかをさすっていた。どんな薬よりも効果があった」という話がありました。

なぜ、痛みがなくなったのか?

それは、愛情ホルモン「オキシトシン」の効果だと思われます。

オキシトシンは、脳の視床下部で合成されるホルモンです。出産時に子宮を収縮する作用があり、陣痛を促す役目を持っています。また赤ちゃんを抱っこしたときの肌への刺激、授乳のときの乳首への刺激でもお母さんにオキシトシンが分泌されます。授乳中は、お母さんだけでなく赤ちゃんにも、オキシトシンが大量に分泌され、母と子の絆が深まります。

近年、研究が進み、オキシトシンの分泌により、「幸せな気分になる」「ストレスを緩和」「不安な気持ちを落ち着かせる」などなど、様々な効果をもたらすことがわかりました。また、痛みへの耐性が増加する、血圧が下がる、認知症の徘徊が減るなど、さらにオキシトシンの効果が研究で証明されるようになりました。

オキシトシンを分泌させる1番の方法は、親しい人とのスキンシップ。

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伯母の愛情を込めた孫へのスキンシップが、オキシトシンを分泌させ、痛みを和らげたと思われます。

オキシトシンの分泌を促すのは、スキンシップだけでなく、美しい景色を見たり、好きな音楽を聴いたりなどでもOKですが、やはりこのコロナの中で、一番大切にしたいのは、

誰かを思いやる気持ち、感謝の気持ち。

こんな研究があります。

『ありがとう』と言う誰かを特定して、『ありがとうございます』という感謝の気持ちで瞑想をし、その人の幸福を心底から祈る「ありがとう禅」

参加者32人の1時間の瞑想前後でのオキシトシンを測定した結果、瞑想前(66.3 pg/ml)に比較して 瞑想後(90.6 pg/ml)では、オキシトシン濃度が有意に増加していました。

私も、この記事を読んでいただいたあなたに

ありがとう!!
 


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