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”なにもない”伊豆下田だから。新しいヒントやアイデアが見つかる場所

LIFULLが提供する共同運営型コミュニティ「LivingAnywhere Commons」の拠点の1つ、伊豆下田「NanZ VILLAGE」に足を運び、実際にワーケーションを体験してきました。

ワーケーションとは、”ワーク”と”バケーション”を組み合わせた造語で、休暇をとりながら仕事をする、新しい働き方の1つです。

「LivingAnywhere Commons」で働くと、どのような点がパフォーマンスアップにつながるか、実際にワーケーションをしてみた感想などを交えながら、詳しくレポートします。

最初は「下田で働く=不便そう」と思っていました

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▲下田に流れる稲生沢川の様子

ワーケーションと聞いて「楽しそう」という反面、みなさんは以下のような不安や懸念も頭をよぎったかもしれません。

・移動の時間がかかりそうだな…
・仕事をするのには不便そうだな…
・コミュニケーションが面倒くさそうだな…
・何もなさそうだな…
・旅行が楽しくなってしまい、仕事がおろそかになりそうだな…

これは、おおむね正解です。ワーケーションについても下田の町についても。

事実、下田は東京から新幹線を使っても3時間近くかかりますし、仕事という面では、東京や大阪と比べたら決して便利とは言えません。

ここで今一度考えて欲しいのですが、そもそも、なぜ仕事をする時に不便さを避けようとするのでしょうか?

それは……「もし、新しい土地に行って、仕事が捗らなかったらどうしよう」と仕事ができないリスクを考えるからです。

ただ今回、伊豆下田を訪れて分かったことは、「どうなるか分からない不確実性」、良い意味で「適度なストレスがかかる」ことで、凝り固まった思考が刺激されるということでした。これがワーケーションの醍醐味であり面白さだと思います。

“DIO(Do It Yourself)”という理念

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▲手前の机、後ろのカウンターは、滞在者が作ったもの

「LivingAnywhere Commons」の最大の特徴であり魅力は、”DIO”という理念。DIY(Do It Yourself)ならぬDIO(Do It Ourselves)、つまり、滞在・宿泊者でこの空間を快適な場所にしていこうというコンセプトです。

ここには、「なにもないことを楽しむ」という想いが込められています。普段、わたしたちはコンビニ、家電量販店、デパートなどがあり、いつでも何でも買える快適な環境に長く身を置き、便利を当たり前と思いがちです。

不便はストレスのもとですが、危機感や環境に順応しようする人の本能、そして普段自分たちの中に眠っている潜在能力を呼び起こしてくれます。まさに、この「なにもないを楽しむこと」こそが、便利な社会で働く人たちにとって、大切な経験であり環境だと思います。

「なにもない」から、強制的に頭が動く。

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「なにもない」という表現にはやや語弊がありますが、あくまで東京や大阪、名古屋といった都心部と比べた場合の話。そこから、わざわざ下田に来ても、何もないと率直に感じるかもしれません。けど、それがいいんです。

”なにもない”は課題の宝庫。凝り固まった頭をやわらかくするチャンス。これは、DIOの考え方に通ずるところでもあって、何もないからこそ何でもできる。もちろん、この場所が不便なら自分で快適にしてしまえばいい。それを提案するのも良しです。

仕事のパフォーマンスは、作業スピードを単に早めれば良くなるわけではありません。

・新しい考えや価値観をインプットし、自分の思考を転換する
・新しい人や土地との交わりを通し、ひらめきやアイデアを引き出す

これらも、自分の仕事の質を高める要素の1つです。

ゆったりと流れる時間、スローライフ。

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「NanZ VILLAGE」から見える下田ロープウェイ

ここで流れる時間はスローペースです。都心部でいつも仕事や時間に追われる生活に慣れていると、ゆったりとした時間を不快と感じる人は多いかもしれません。

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▲気分転換にテントの中で仕事をすることも可能

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▲晴れた日には外のパラソルの下で太陽の光を浴びながら

ときには、訪れた場所に身を任せることも大切です。

新たな発想や、今まで考えもつかなかったアイデアがポロリと出てくることもあります。下田はまさにそれを実現してくれる場所と言えるでしょう。

”変態たち”と出会える

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「LivingAnywhere Commons」の拠点の1つ、伊豆下田の「NanZ VILLAGE」では、さまざまなバックグラウンドを持った面白いメンバーと出会えます。

今回は、ワーケーションツアーとして私は訪れ、地元企業の方と交流する機会もありました。NanZ VILLAGEのオーナーである橋村さんが、「ここは変態(柔軟でイノベーティブな思考をもった仲間の意)たちが集まる場だ」と語っていたのが印象的でした。

良い意味で”変態”な人たちと考え・価値観を共有することができます。

仕事のパフォーマンスアップとどう関係するのだろうかと思うかもしれませんが、「快適に黙々と作業できる場所」が最適な環境とは限りません。

仕事に疲れたら、エッジの効いた面白い人たちとコミュケーションをとり、刺激をもらうことで思いも寄らぬ発見やヒントが得られるかもしれませんよ。

滞在して終わりではなく、次来た時に”ただいま”と言える場所

どこか家に帰った感覚のような、またそれでいて刺激的で、良い意味での”変態”が集う場所。

ワーケーションをしてみて、伊豆下田「NanZ VILLAGE」という場所は非常にアットホームで血の通った場所であると感じました。

本当の意味でのパフォーマンス向上とは、作業スピードを早くするという表層的な部分ではなく、本質的な問いを立て、今の課題を解決することです。

「LivingAnywhere Commons」の拠点の1つである「NanZ VILLAGE」ではそれが実現できます。

<ライター・俵谷 龍佑>


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