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よこのりで、よこにつながる。人と拠点を繋ぐ「よこのりくらぶ」とは?

場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約に縛られることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方「LivingAnywhere(リビングエニウェア)」。
そんな暮らしをユーザーと共に実践していくコミュニティLivingAnywhere Commons(以下、LAC) の中で、ひときわ盛り上がりをみせているのが、LAC最大のクラブ活動「よこのりくらぶ」です。

今回は、よこのりくらぶの発起人である、館山拠点コミュニティマネージャーの北村さんと、会津磐梯拠点コミュニティマネージャーの蛯名さんのお二人にインタビューを行い、活動内容やクラブへの想いを伺いました。

左:北村 亘さん(LAC館山コミュニティマネージャー/館山市地域おこし協力隊)
右:蛯名 有里さん(LAC会津磐梯コミュニティマネージャー/磐梯町地域おこし協力隊)

夏は館山でサーフィン、冬は会津磐梯でスノーボードを。

――最近、「よこのりくらぶ」の活動が盛り上がっていますね。どんなクラブなのでしょうか?

北村さん:よこのりくらぶは、2022年3月から活動を開始したクラブ活動です。夏はLAC館山の近くでサーフィン、冬はLAC会津磐梯の近くでスノーボードをと、よこのりのスポーツ(*)を楽しむと同時に、2つの拠点を行き交い、相互利用・交流を楽しむ活動です。

各シーズン中、月1回ペースで設定された「よこのりWEEK」を目掛けて、全国からよこのりを愛するLACユーザーが集結します。朝からみんなで集い、各々のペースでよこのりを楽しみます。それぞれの勤務体系・勤務時間に合わせて拠点に戻り、ワークしたり、時には食卓を囲んだりDVD等を鑑賞し、よこのり知識を深め合ったりしています。サーフィンやスノーボードの経験者はもちろんのこと、よこのりスポーツが初めての方も気軽に参加いただけるコミュニティになっています。

*よこのりスポーツ
進行方向に対して体を横にして乗るスポーツの総称。その代表格が、スノーボード・スケートボード・サーフィンです。

出会いと交流は、遊びをもっと面白くする。

――楽しそうな活動ですね!どうして「よこのりくらぶ」を立ち上げようと思ったのですか?

北村さん:僕がコミュニティマネージャーを務めるLAC館山の近くにはたくさんのサーフスポットがあって、よくユーザーさんと一緒にサーフィンをして遊んでいました。それ自体とても楽しいけれど、いつものメンバーでサーフィンをするだけではなく、「もっと新しい繋がりをつくりたい」「サーフィンの魅力や海の楽しさを伝えたい」、そして「LAC館山はもちろん、共通のキーワード(今回は「よこのり」)を通して、LAC全体に横串を刺して盛り上げていきたい」と考えていました。そんな時、会津磐梯のコミュニティマネージャーで、僕と同じように地域おこし協力隊としても活動している、えびちゃん(蛯名さん)と話す機会があって。何か協力してそれぞれのエリアを盛り上げられないか話をしているうちに、よこのりくらぶの原型となるアイデアが浮かびました。帰ってすぐ企画書にまとめて、翌日にはえびちゃんに送ったんじゃないかな。

蛯名さん:そうそう、アイデアが浮かんだときはワクワクしましたね!私の場合は「遊びと遊びを繋げたい」という想いを持っていたんです。カナダの「バンフ・マウンテン・フィルム・フェスティバル」って知ってますか?毎年11月初旬に開催される世界有数の映画祭で、5000本を超える映画や冒険と探検に関するドキュメンタリーがアーカイブされ、とっても盛り上がるんです。元々、登山シーズンとスキーシーズンの狭間に楽しめる年中行事として始まったもので、今まで交わることのなかった夏と冬それぞれの遊びを楽しむ人たちが交流する、世界規模のイベントに発展しました。

こんな感じで、磐梯に来る夏の遊びを楽しむ人と冬の遊びを楽しむ人が交わる何かをつくりたいと思ってたんですけど、なかなかうまくいかなくて・・・。そんな時に、亘さん(北村さん)と話して、よこのりくらぶの構想が生まれたんです。夏と冬の遊びが交わるだけでなく拠点を超えた交流も出来る、すごくおもしろい企画になると確信しました。

――お二人の想いが交差して形になったんですね。全国に拠点があるというLACの特徴を活かし、一拠点にとどまらない企画をされていて、すごく素敵だと思います!

趣味や仲間をみつけ、自分の居場所を得られるコミュニティ

――活動を開始してみて、周囲からの反応はどうでしょう?

北村さん:ありがたいことに、たくさんの嬉しい声をいただきました。例えば、harukiちゃん。彼女が初めて館山拠点に来た時、海は好きだけどマリンスポーツをしたことはないと言ってたんです。それで、SUPとサーフィンの体験に連れ出したら、「めちゃめちゃ楽しいですね!」と満面の笑みで言ってくれて。今では毎月館山の海でサーフィンをしているし、トレーニング用にスケートボードまで購入して練習をしているみたいです(笑)。よこのり活動だけではなく館山地域の方々との交流にも積極的で、今では館山拠点のアンバサダーも務めてくれるようになりました。スポーツをきっかけに、地域を気に入り、何度も遊びに来てくれるのは嬉しいですね。コミュニティマネージャー冥利につきます。

蛯名さん:私が一番嬉しかったのは、ある部員に「よこのりくらぶがなかったら、俺、今ごろスノボ辞めてたと思うよ。作ってくれてありがとう!」と言ってもらったことですね。話を聞くと、仲間たちがライフステージの変化によって次々とスノーボードを辞めてしまったようで、一緒に遊ぶ人がいなくなってしまったとのことでした。実はこれ、よくある話なんですよね。みんなスノーボードが好きなのに、仲間がいなくて疎遠になっている。よこのりくらぶがきっかけで新しい仲間を見つけ、スポーツを楽しんでくれているのはすごく嬉しいです。ちなみに彼は1年前のクラブ立ち上げから、夏冬すべての「よこのりWEEK」に参戦してくれているので、今年から「キャプテン」の肩書を進呈しました(笑)。

▲ スノーボード熱が再燃した「キャプテン」

北村さん:ユーザーさんだけでなく、地域から注目いただけたことも嬉しかったですね。よこのりくらぶの活動を通じて、ワーケーションをしながらサーフィンを楽しむ若者が館山地域に集まりはじめていることに価値を感じていただいています。房日新聞という有力な地方紙にも取り上げてもらい、Yahoo!ニュースにも転載いただきました。

経験者も未経験者も楽しめるように。

――よこのりを起点に素敵なエピソードが次々に生まれていて、素敵ですね!私も挑戦してみたいのですが、サーフィンは完全未経験です。参加して大丈夫でしょうか?

北村さん:やる気さえあれば大丈夫です(笑)!ただ、サーフィンは海のスポーツなので、事前に口うるさく海の怖さを伝えています。また、どのスポーツでも同じですが、ある程度は上達しないと楽しむことって難しいと思うんです。なので、初めての方には出来る限り付きっ切りでサポートしていますし、「次は○○に挑戦してみよう」と目標を決め少しずつステップアップしていきます。時間があるときは、ハウツー系のDVDを一緒に見ることもありますよ。「サーフィンはなかなかうまくならないから逆に楽しい!」と言う人も多いのですが、その分少しでも上達すると楽しくて楽しくて仕方がなくなると思います。

▲ ハウツーDVDをみんなで観て、サーフィンのお勉強

蛯名さん:冬も同様で、よこのりWEEK中に来ていただければ、しっかりとフォローしています。加えてスノーボードの場合は、板やウェアなど必要な道具が多いことや、雪道のため交通アクセスが悪いことも、初心者にとってハードルになります。そこで、地域の方や先輩部員が使わなくなった道具を格安でレンタルしたり購入したりできる仕組みや、ユーザー同士で送迎し合える仕組みも作りました。あとは、ゲレンデでの交流会や拠点でのかまくらづくりなど、滑ること以外がメインのコンテンツも考えています。拠点に戻ってからみんなでご飯を食べたり映画を観たりする時間も楽しいですよ!

▲ 滑らない時間も全力で遊び、楽しんでいます
▲ 休憩時間の方が長いんじゃない?・・・なんて部員も。

――未経験者でも楽しめる工夫がたくさん!その分、運営はすごく大変そうですね・・・?

蛯名さん:うーん、それはちょっと違うかも。よこのりくらぶの活動自体が大変だとは思ってないんです!もちろん、スノーボードに行くためにいつもより朝早く起きて除雪作業しないと、とかはありますよ。でもそれはよこのりで遊ぶ時間を確保するために必要なことであって、楽しい時間を過ごすためにやるべきことはやる、LACらしい時間の使い方だと思っています。

北村さん:楽しいのはもちろん、活動意義もあるからやりたいんですよね。LACの活性化の方法や楽しみ方は、各拠点(点)ごとに考えていくのではなく、拠点同士を結びつけて線や面で考えたほうが良いと思います。それがLACのユニークさであり、面白さや強みとなる部分だからです。その最初の試みとして、よこのりくらぶを盛り上げたいと思っています。
また、こういったLAC全体を盛り上げる企画を館山発で次々に仕掛けることで、「LAC館山、めちゃめちゃおもしろそうだぞ!」という拠点ブランディングに繋がったら、コミュニティーマネージャーとしても非常に嬉しいですね。

人と拠点とカルチャーを混ぜ合わせ、LAC全体を盛り上げたい

――今後の展望を教えてください。

北村さん:よこのりくらぶの開始で、拠点同士が繋がる仕組みづくりの手ごたえを得ることができました。LACには館山と会津磐梯以外にもよこのりスポーツを楽しめる拠点があるので、クラブ活動を楽しめる拠点を増やしていきたいです。また、よこのりくらぶに限らず、2月からは熱海と館山を高速ジェット船で往復する「熱館(あつかん)プロジェクト」を開始したり、横瀬や館山周辺の低山でハイキングをする「低山会(仮)」も企画したりしています。拠点と拠点を繋ぎ、LAC全体をもっと盛り上げていきたいです。

蛯名さん:拠点同士、地域同士の交流は、確かにもっと増やしたいですね。私自身は夏にもっと磐梯町のメンバーと館山に行きたいし、冬には館山からもっと多くの方々に遊びに来てほしい。やれることはまだまだありそうです。

蛯名さん:あとは、ガッツリ遊ぶ中で、いつの間にかお互いのカルチャーから何か学べたらいいなと思いますね。例えば、サーフィンは環境保全のマインドがナチュラルに根付いますが、スノーボードはそれほどでもないというのが正直なところです。サーフィンは、人の管理が及ばない環境に生身で対峙しているのに対して、スノーボードは人工的で、ある程度の安全を確保された場所で遊ぶことが多いからかも知れません。遊びを行き来して、色んな変化を体感することで、自然に行動が変わっていくといいなと思います。

北村さん:確かにカルチャーも大事にしたいですね。僕らはサーフィンをするときには、One Hand Beach Clean といって片手にサーフボード、空いているもう片方の手でゴミ拾いを行うことを意識しています。こういったことがよこのりくらぶの文化となることも願っています。

よこのりくらぶで、新しいLACの楽しみ方を見つけよう

――最後に、よこのりくらぶに興味のあるユーザーに一言ずつお願いします。

蛯名さん:よこのりくらぶは、完全初心者から20〜30年経験者までいろんな人がいます。遊びにかける時間も、ガッツリ派からサクッと派まで。部員がたくさんいるので、自分のペースで遊べて、なおかつ1人ってことがないのが良いところです。
そして、部員がふえると新しい遊び方が開発されるので、新入部員大歓迎!体験入部も、先輩たちがサポートしますのでお気軽に。よこのりくらぶ冬シーズンはなんとGWまで続きますので、気になる方はぜひ1回遊びにきてください。

北村さん:まずは、サーフィンをやってみたい方、サーフィンの文化を知りたい方、大歓迎です。レンタル~レッスン~アフターサーフと、手厚く楽しませます。そして、よこのりくらぶはLACを楽しむための1つのきっかけの提案にすぎないとも思っています。それぞれ得意なことがあるでしょうから、それに対する情報発信、同志づくり、コミュニティづくりを行えば、きっと自分らしいLACの過ごし方や楽しみ方が見えてくると思います。

――北村さん、蛯名さん、ありがとうございました!

よこのりくらぶ参加方法

よこのりくらぶでは、'22-'23冬シーズンを開催中です。お気軽にご参加ください!

【STEP1】LACメンバー登録
LAC公式サイトからLACメンバーに登録!

【STEP2】「よこのりくらぶ」のオープンチャットに参加

【各拠点SNS】
◎よこのりくらぶ:オープンチャット
◎LAC会津磐梯:Instagram
◎LAC館山:Instagram

《取材ライター:中村 美咲》


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